今年、びわ湖ホールの芸術監督に就任した沼尻さん。演奏会がないときでも気軽にホールに来て欲しいということでロビーにピアノが設置された。ただのピアノではない。フランスのエラール社製による古楽器であり、京都の森田ピアノ工房が修復したものを特別に借りたとのこと。古楽器とはいえども、現代楽器とかぶる年代のものなので、その特長を聴くには面白いイベントだ。
平日の昼間なので、人も少ないだろうと10分前に会場に足を運んだのだが、なになに、スゴイ人でした。“無料”ということもあろうが、夏休み中の子どもも多く来ており、500人くらいは集まった感じ。さっそく始めは、沼尻さんの独奏でシューマンを3曲。指揮者といえどピアノもかなりうまい。エラールのピアノは全く派手さがなく、室内楽向きの落ち着いた音色。良く響くロビーには特に合っていた。そのあと、びわ湖ホール声楽アンサンブルのメンバー3人が代わる代わるに熱唱。オペラファンも詰めかけていたせいか、なかなかの盛り上がりでした。
アンコールは「見上げてごらん夜の星を」をピアノ独奏で。そのあと、びわ湖ホール声楽アンサンブルの3名と、滋賀県知事の嘉田さんも参加して「赤とんぼ」を観客とともに熱唱。無料のコンサートといえども、30分強の密度の濃い楽しいイベントでした。
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