昨年に引き続き2度目となる「二都物語シリーズ」。今回は東京都交響楽団との合同演奏で大曲に挑戦! 昨年は合同演奏がとても上手く機能していただけに、今回の都響との演奏はかなり期待できる。合同といっても数人がメンバーに入るんじゃないの?と思ってしまいがちだが、なんの。ほとんど2つのオケを合わせたくらいの大人数でした。。。最も驚いたのはホルンの数。メンバー表には21人が載っていたので「載せすぎやろ!」と思ってたら、本当に21人いました。舞台上に9人(途中4人ほどはワグナーチューバ持ち替え)、バンダが12人。家に帰って調べてみましたが、指定通りの人数でした。バンダとはいえ、舞台上(ポディウム席)に配置していたから余計目に付いた訳だが。しかしスゴイ曲です。
そんなアルプス交響曲、生演奏を聴くのは今回で3度目(大阪フィル、京都市交響楽団)だが、今までの中で最もスケール感に富んだものとなりました。テンポをとてもゆっくり取り、盛り上げるところは幾重にも重なる音を際立たせ、アルプスの雄大さを上手く表現しているように感じた。前述の金管によるバンダは舞台上で演奏されたのだが、これは逆効果だったのでは? 遠くから聞こえる方がより風景が思い浮かぶ訳だが、舞台上で一斉に吹かれると、やかましすぎて風情がなかった。バンダの人の顔も見せてあげたかったのかも知れないが、これはちょっと残念だった点。それを差し引いても、頂上に向かって盛り上げていく様は素晴らしく、都響の金管の力を感じた(もちろんセンチュリーもいつも以上に頑張っていた訳だが)。嵐の場面は思ったよりも控えめだったが、オケが崩壊することもなく、曖昧になることもなく、とても心地よく聴けたのが何よりもうれしかった。久々にセンチュリーで感動できました。
ところで、前半はハイドンが演奏されたが、今回は第100回定期演奏会なので、第100番というプログラムなのは面白い。オケの規模が大きすぎた感はあるが、小気味よい演奏には好印象を受けた。良かったのは第2楽章か。打楽器の節度ある演奏が心地よかった。トランペットが、マーラーの5番か、メンデルスゾーンの結婚行進曲のような旋律を奏でるところも面白くてニヤケてしまった。この曲のコンサートマスターが都響の矢部さんだったのも大きな魅力のひとつだった。今日は2曲とも満足のいく演奏が聴けて幸せな日だった。
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