なんとも、大阪センチュリーの演奏会を聴きに行ったのはちょうど1年ぶり。いつもこの時期の大曲公演にしか来なくなってるんだよなぁ。大阪センチュリーは中規模のオケなので、あまり大曲演奏には向いていないが、年に1度はこういうイベントがあるから。。。
大阪センチュリーの演奏では初めてクワイア席で聴いた。見回してみると、テレビ放送の収録があるためか、かなり満席に近い。さて、1曲目のワーグナーは正直少し驚いた。ホルンは控えめではあったが好印象で、どのパートも丁寧に演奏していて上手かったからだ。全体的に素朴でのどかなタンホイザー。小規模で田舎臭さが感じられるところが良かった。ヴェーヌスベルクの音楽に入ると曲調は一転するのだが、小さくまとまっている感じは変わらず。そういう意味では少々窮屈だった。一番気になったのはヴァイオリン。ものすごく金属的でキンキンと耳に触った。大阪センチュリーは弦楽器が売り物だっただけに、持ち味が生かせていなかった。その分、金管が大活躍してくれたんですね。
メインはブルックナー。「センチュリーでブルックナー?」と思ったが、実は過去にも1度聴いていたのだ(ブルックナー 交響曲第4番)。その時のブルックナーとは全く異なる演奏。耳を疑うような金管のきらめき! これまでの大阪センチュリーとは全く正反対だ。第1楽章ではトランペットが先走りすぎでアンサンブルに乱れがあったものの、第2楽章以降は充実した響きを堪能させてくれた。スケール感や荘厳さはないけれど、田舎の小さな教会でオルガンを聴いているようなブルックナー演奏。こういう素朴なブルックナーは肩を張らずに聴けていいもんです。ただ、最後のフライング拍手には幻滅でしたが(x_x)。
1年ぶりの大阪センチュリー。これほどまでに変わっているとは思いも寄らなかった。他の演奏も聴いてみないと分からないけれど、良い方向に変わってきているみたいです。
2007年コンサートカレンダーにもどる
|