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2008年11月27日 大阪センチュリー交響楽団
第136回定期演奏会(ザ・シンフォニーホール)

演奏曲目および評価

ラヴェル/優雅で感傷的な円舞曲
デュティユー/チェロ協奏曲「はるかなる遠い国へ」
ドビュッシー/カンタータ「放蕩息子」



演奏者(指揮者・ソリスト)

チェロ:タチアナ・ヴァシリエヴァ
ソプラノ:浜田理恵
テノール:吉田浩之
バリトン:河野克典
管弦楽:大阪センチュリー交響楽団
指揮:沼尻竜典

感想・短評

このところ突然演奏会に足を運ぶことが多くなっている。。。これも急遽行ったものの1つ。それもプログラムを見ていただけると分かると思うが、なんとマニアックな・・・。沼尻さん目当てで聴きに行ったのだが、こういう演奏会を開催する大阪センチュリーの意気込みは応援したい。

さて、最初はメジャー曲。ちょっとゆったりめのワルツでした。このところの大阪センチュリーはキビキビとしているように思うので、こういう曲はとても楽しめました。欲を言えば、弦楽器にもっとコクがほしいかな〜。

2曲目はデュティユー。聴いたことのない曲だけど、たぶん聴きやすい曲だろう・・・と思ったのは間違いでした(汗)。結構現代曲の様相が強い曲想でした。それでもチェリストのヴァシリエヴァはウマイということだけは十二分に聞き取ることが出来ました。ゲルギエフ指揮ロンドン交響楽団の来日公演にも出演する予定だけに、やはり只者ではない実力の持ち主でした。

メイン曲は「放蕩息子」。タイトルこそは聞いたことあったのだが、曲はまったく聴いたことがない。それどころか、予習しようと探したものの、ほとんどCDが出ていないことが判明。全く予習なしで挑むことに。簡単に紹介すると、この曲はドビュッシーが22歳の時にローマ大賞を受賞した曲とのこと。ローマ大賞についてはいろんな逸話が残っているので、それらを調べてみると結構面白い。それはさておき、さすがに若いころの作品というだけあって、一聴するとドビュッシーだとは分からない。ただ、ドビュッシー特有の柔らかで漂うような流れは根底にある。カンタータという形式なので、字幕つきで楽しめる配慮だったのはGoodでした。分かりやすいストーリーの上、非常に聴きやすくて美しい音楽は多いに楽しめました。冒頭やクライマックスはワーグナーの「タンホイザー」を思わせる壮大感だったのは、若かりしころのドビュッシーの特長をよく表していて興味深かった。

これは引き続きCDを探したいと思う曲だと思います。

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