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2009年7月17日 大阪センチュリー交響楽団
第143回定期演奏会(ザ・シンフォニーホール)

演奏曲目および評価

ベートーヴェン/交響曲第4番 変ロ長調 Op.60
ベルリオーズ/交響曲「イタリアのハロルド」Op.16


演奏者(指揮者・ソリスト)

ヴィオラ:清水直子
管弦楽:大阪センチュリー交響楽団
指揮:小泉和裕

感想・短評

連日の仕事疲れのため、素晴らしく眠くて、起きているのがやっとだった。演奏はキビキビとしてベートーヴェンらしい快演だったと思うが、いかんせん、小泉さんのオーソドックスさには睡魔も倍増でした。ただ、このところのセンチュリーの充実した音色は十分楽しめた(寝ましたが)。

後半は目玉の「イタリアのハロルド」。幻想交響曲は腐るほど演奏されているが、この曲はほとんどと言って演奏されることがない。有名曲の割には珍しい存在だ。その理由は曲の複雑さに加え、ヴィオラの名手を必要とするためだろう。今日のヴィオラ独奏はベルリン・フィルの首席を務める清水さんだから、1つの難関はクリアだ。しかし、それどころか、ものすごさにノッケから仰け反ってしまった。ベルリン・フィルの首席を務めるということはこういうことなのか。。。初めて聴くほどの優しく淑やかなヴィオラの音色。もう鳥肌が立ちっぱなしでした。清水さんに触発されてか、オケの気合いもスゴかった。第1楽章は1曲分聴いたほどの大充実だった。眠気はいずこへ〜

第2楽章も素晴らしい内容。清水さんのテクニックにはまばたきと呼吸を忘れました。一流奏者というのはピアニシモの響き方が違います。第3・4楽章こそオケに乱れが出てきたものの、クライマックスは長い休みのあとの清水さんと珍しい弦楽器のバンダが楽しめ、豪快に曲は終わった。いやー、ベルリオーズ好きにはたまらない演奏でしたが、そうでなくともヴィオラの評価が高まりそうな良い演奏でした。

猛烈に湿度の高い不快な気候でしたが、ホール内は何とも爽快な風がそよぐ公演でした。

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