武満徹
シューマン
ハインツ・ホリガー
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ハウ・スロー・ザ・ウィンド
交響曲第4番
ヴァイオリン協奏曲
(ルイ・ステールへのオマージュ) |
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ヴァイオリン:トーマス・ツェートマイアー
指揮:ステファン・アズベリー |
【短評】 当夜のメインはH・ホリガーのヴァイオリン協奏曲。ルイ・ステールという「ヴァイオリニスト」兼「画家」の人生を歌った作品であるが、はっきり言って、「ナンダコリャ?」状態の現代音楽。この手のジャンルは苦手なんだけど、ツェートマイヤーの鋭く、しかしやわらかい響きには楽しませてもらった。できることなら、ロマン派の協奏曲でもやって欲しかった。
前半のプロは武満とシューマン。アズベリーという指揮者は今回の公演が日本デビュー。まったく知らない指揮者である。ところが、このアズベリー。武満、シューマンとも、実に良い演奏をやってのけた。武満の作品では、絶妙のバランスで瞑想的な空間を作り上げ、シューマンでは、コンパクトでまとまりある、それでいて、幅の広い演奏をやってのけた。個人的には、もっと「ため」を作って欲しいところもあったが、今後も注目したい指揮者である。 |