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1998年10月10日 ケルン放送交響楽団
(京都コンサートホール)

作曲者
演奏曲
評価
ウェーバー
メンデルスゾーン
ブラームス
歌劇「オベロン」序曲
ヴァイオリン協奏曲
交響曲第4番


ヴァイオリン:樫本 大進
指揮:セミヨン・ビシュコフ

【短評】 今話題の樫本大進。これまで、チャイコフスキー、ブラームス、シベリウスなどのコンチェルトを演奏してきた彼だが、メンデルスゾーンは今回初めてだとか。この、メンデルスゾーン。これまで何度となく聴いてきた曲であるが、今回の演奏は、まるで「ヴァイオリン交響曲」といった感じでとても新鮮。ビシェコフの伴奏が非常にシンフォニックで、これに大進が真っ向から挑むような形であった。9月のN響公演で聴いたヴェンゲーロフもそうだったが、大きな音量で、しかも音をつぶさない。その分、この曲に感じられる「哀愁」はやや影をひそめてしまったが、第3楽章は大いに楽しめた。
 アンコールではミルシティンの曲を披露したが、これが本日のメインイヴェントであったように思う。左手のピチカートを駆使した曲で、視覚的にも十分楽しめた。今後とも、注目していきたい逸材である。
 さて、ブラームスの方だが、こちらは哀愁に満ち溢れた演奏であった。ビシェコフはゆったりとしたテンポで、ケルン放響の深みのある、そして厚みのある音色を引き出していた。ヴァイオリンは左右に分割した配置だったが、当夜はこれが効果的に働き、2ndヴァイオリンが良く聞こえてきて楽しかった。
 なお、アンコールはハンガリー舞曲第1番であった。

【余談】 ☆当夜のトピックス その1  オーボエの宮本文昭氏が、後半のブラームスで降り番だったのが残念。前半では、輝きある音色を奏でていて くれたので、ブラームスも期待してい たのに・・・・
その2  1曲目のウェーバーの演奏が終わった 後、メンデルスゾーンで降り番となるオケのメンバーが、ステージからぞろ 客席に降り出し、空いている席に座って演奏を聞いていた。 こんな光景は初めてだ・・・・
その3  ビシェコフ氏と樫本大進氏にサインを もらった。
その4  京響のウーヴェ・ムント氏が客席で鑑賞していた。

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