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1998年11月27日 大阪フィルハーモニー交響楽団
第323回定期演奏会(フェスティバルホール)

作曲者
演奏曲
評価
ペンデレツキ 七つのエルサレムの門(日本初演)

ソプラノ:緑川 まり、松田 昌恵  アルト :竹本 節子
テノール:畑 儀文  バリトン:井原 秀人
語り:高折 續
合唱:大阪フィルハーモニー合唱団、オペラハウス合唱団
指揮:クシシトフ・ペンデレツキ

【短評】 「大フィルだよ。全員集合〜!」って感じ。ホールに入って、まず編成の大きさに圧倒される。舞台の両翼にも分散された、総勢130人のオーケストラ。そして、200人の合唱。普段はあまり同じ舞台に出ることの無い、各パートの2人のトップ奏者が全員参加した豪華な編成。
 さぞかし、やかましい曲だろうと考えていた。ところがどっこい。非常に冥想的で暗い雰囲気の曲ではないか。大音量 で責め立ててくるようなシーンはあまり無く、むしろ、普段耳慣れない音色を至る所にちりばめながらも、ソフトで聴き易い曲に仕上がっていた。
 大フィルも怪演!特に打楽器が大活躍で、ティンパニ(大フィルのおじいちゃんの方)がすばらしかった。
  また、チューバフォーンという珍しい打楽器もあり、不気味な音色で楽しませてもらった。
 合唱については、歌詞をほとんど見なかったので、楽器の一部として聴いてみたが、曲との違和感はなかった。合唱団については、音の立ち上がりの鈍さがやや気になったぐらい。
 全7楽章構成の曲だが、第5、6楽章は一昨年の大フィル客演の際に大阪で書き上げられたという。曲は1時間ちょっとで終わってしまったのが残念だが、私の苦手な現代音楽に、やや近づくことが出来た夜だった。

【余談】 大フィルティンパニ奏者のおじいちゃんだが、この人が叩くと重み と切れのあるサウンドが楽しめる。若い方の奏者(当夜は大太鼓担当)も良いが、年期の差だろうか?このおじいちゃんだが、昨年の ジャン・フルネの定期での幻想交響曲をきいてファンになりました。引退も近いだろうが、これからもがんばって欲しい。

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