うーん。ケン・シェの指揮は2回目だが、やっぱりいまいち良さが分からない。全てにおいて淡々としすぎる気がする。「ファウストの劫罰」こそは元気よく鳴らす演奏で壮快だったが、続く2曲は深みが感じられないものだった。ピアノは名手カツァリス。昨日のダン・タイ・ソンに続いて大物ピアニストだが、ホールが良くないのか、あまり音が聞こえてこなかった・・・。アンコールは素晴らしかったのでとりあえず満足。しかし、アンコールで20秒近い沈黙があったのは異例のことだ。
アンコール曲
J.S.バッハ/フリーデマンバッハのための小クラヴィーア曲集より「プレリュード」
後半はマーラー4番。こっちは前半より良かった。しかし、演奏のせいなのか、曲のせいなのか、疲れのためなのか・・・昨日に引き続き睡魔とお友達でした。特に第3楽章は弦楽器が美しい演奏でしたが、眠さも格段のものだった。第3楽章後半はアンサンブルの乱れも多くて目が覚めましたが(笑)。第4楽章は幸田さんのソプラノが入る。有名歌手なので期待していたのだが、この曲が持つ純粋無垢な表情ではなかったのが残念。幸田さんの腰の座った声はオペラ向きなんだと思う。どうもヴィブラート効かせまくりの歌い方はこの曲に合ってないと思うし。
そういえば前回の定期からPACは新たなメンバーになっているんだった(前回は所用のために聴かなかった)。オーボエを始め、木管は急ぎすぎでバランス悪いし、ホルンはミスが多い。新生PACはまだまだやなぁと思った。そもそも3年しか在籍できないというのは良いことなのか? 未だに「PACの音色」というものを聴いたことがないのが気がかりなんですが。
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