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2000年3月15日 京都市交響楽団
第422回定期演奏会(京都コンサートホール)

演奏曲目および評価

マーラー  亡き子をしのぶ歌
ブルックナー  交響曲第7番(ノヴァーク版)


演奏者(指揮者・ソリスト)

メゾ・ソプラノ: 永井 和子
指揮: ウーヴェ・ムント

感想・短評

オーケストラ画像久々のコンサートだったのでかなり気合いを入れて臨んだ。今日のお客の入りはまずまず(85%くらい)で、ムント=ブルックナーの人気がうかがえる。以前に聴いたブルックナー8番はかなりの名演だったので、いやが上にも期待感が募るというものだ。

さて最初は「亡き子をしのぶ歌」。なかなかマーラーの歌曲はやってくれないので貴重な演奏。演奏の方はさすがムントだ。余裕のあるテンポで実に風格ある。第3曲では中だるみになってしまったが(聴く方の問題?!)。マーラーの沈んだ表情と京響の透き通る音色が微妙にマッチして申し分なかった。ムントの指揮でマーラーの交響曲が演奏される日を心から楽しみにしている。メゾ・ソプラノの永井さんは素直すぎたのか印象が薄い。バックステージで聴いたので、よく聴き取れなかったのだろうか? しかしこの曲はバリトンでしか聴いたことがなかったが、別に違和感はなかった。

さて、メインのブルックナー。過去の名演も思い起こされ期待十分。京都コンサートホールでは聴いたことがなかった2階中央右に移動して聴いてみた。この位置の音響としては、音はそこそこ飛んでくるが、広がりなく雄大さに欠ける感じ。このホールにしてはまぁまぁの位置か。

ブルックナー演奏としては以前の8番ほどの衝撃はなかったにしても、かなり手慣れた演奏であり、特に第2楽章の旋律などは鳥肌が立つほど美しかった。第2楽章後半のティンパニはちょっと場違いな感じで、もう少し柔らかめのバチを使用すべきではなかったか。堅すぎてちょっと音色的に浮いていた感がある。とはいえ出来はなかなかのもの。昨年聴いた大フィルの凄まじい重量感とは違い、軽く素直に耳に入ってくる心地の良いブルックナー。しかし金管は堂々としており完成度という点では十分高いと思う。次に録音にはブルックナーも加えて欲しいものだ。

来年度は4番の演奏ということなので、すでに過剰な期待を寄せている。

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