本当に久々の京響。というより下期に入ってからコンサート機会がめっきり減ってしまった。。。それだけに2回続けての井上さんによるショスタコーヴィチに期待が高まる。
ショスタコーヴィチが18歳の時に書いた記念すべき第1交響曲。演奏機会が少ないので集中して聴いていたのだが、井上さんが走りすぎている。オケがどうしても遅れ気味になるためクリアに聴こえてこない。とにかく金管(トロンボーン、ホルン)が重い。そのためにフレーズが分断されがちになり、曲の細かなニュアンスが楽しめなかった。クラリネットのレーニはいつもながらに上手いが、この曲のような超絶技巧には少し向いていないようだった。第4楽章への入りもいまいちで全体的に井上さんの切れのいい音楽が聴けなかったのが残念。
2曲目は京都市委嘱作品(世界初演)。「ド・レ・ド・レ」で始まる不思議な曲と言えば不思議な曲。1曲目とは違って非常に堂々とした京響の演奏にびっくり。伸びのいい金管が印象的だった。曲としては音階の連続音が多く、現代の曲にしては珍しい感覚を覚えた。時折日本的なメロディを交え、曲の構成も対称的に構えるなど、もう少し挑戦的な内容にして欲しかった。
今日もメインは何といっても6番。冒頭から低弦の分厚く、ボリュームたっぷりでGood。ゆったりと始まる様は何かを予感させる。ヴァイオリンの張りつめた感もショスタコーヴィチにはぴったりで、久々に京響のパワーを体験できた。第2楽章ではSクラが技巧的にギリギリの線を彷徨っていたので、それはそれで緊張感があり手に汗を握った(笑)。他の木管陣ですらかなり危ない線を行っており、曲の難しさを感じた。弦楽器は刺激的で非常にスリリングだが、金管はやはり腰が重かった。最終楽章では木管陣が汚名返上とばかり、流麗に奏していた。井上さんのテンポも意外と素直で、ごまかしがなかったのが好印象。クライマックスは非常に早くなり、この曲の騒がしさを良く表現していたと思う。
7月の大フィルでの4番といい、井上さんのショスタコーヴィチはこれで評価がさらに高くなったことは言うまでもない。
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