先日の外山氏の暴走「新世界」を聴いているのでちょっと不安になりながらもコンサートに足を運んだ。今日は私の大好きなラフマニノフの交響曲第3番があるためだ。
まずはベートーヴェン。この曲は長らく聴いていなかったのでほとんど覚えていないのだが、軽快な音楽なのですぐに慣れることが出来た。ただ、もう少し柔らかさがあれば良かったのに。京響の硬い弦だと軽快さは出るのだが、深みが今ひとつか。第2曲はその京響らしさが出て非常にすがすがしかった。第7曲、第9曲も流れがよく心地良かった。終曲に活躍した楽器はなんなのだろうか? 小さいホルンのようだったが。何とも言えない優しい響きがかわいらしくて良かった。
一気に編成が大きくなって「パガニーニの主題による狂詩曲」。ピアノとの合わせものなので、久しぶりに抑制された京響聴いた。窮屈そうな演奏だったが、後半はかなりピアノを無視して噛みついていた。ピアノはあまりラフマニノフっぽくなかった。テクニックはあるのだろうが・・・最近のピアニストに多い現象だなぁ。うまいんだろうけど。
眠気が一気に吹き飛んだラフマニノフの交響曲。冒頭から非常に濃厚な演奏。厚みを持たせた弦と鋭い打楽器がVery Good!! 外山氏の指揮は非常に起伏が激しく、ロシアの土臭さが炸裂していた。いろんな解釈があるものだ。こういう演奏が日本人好みなんだろう。いつも聴き慣れている爽快なヤンソンス版とはまさに両極端。今日の演奏は見事と言うほか無いくらいの起伏とデュナーミク。濃厚すぎておなかいっぱい!先日の大フィルで聴かせたあの「暴走」はなんだったのだろうか???
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