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2009年3月27日 京都市交響楽団
第522回定期演奏会(京都コンサートホール)

演奏曲目および評価

武満徹/死と再生〜「黒い雨」より
武満徹/トゥイル・バイ・トワイライト〜モートン・フェルドマンの追憶に
マーラー/交響曲第5番 嬰ハ短調



演奏者(指揮者・ソリスト)

管弦楽:京都市交響楽団
指揮:尾高忠明

感想・短評

またやられた!迷惑客は何とかして欲しい。演奏中にガサガサするわ、指揮をし出すわ、目障り耳障りで集中できない。なんで運が悪いんだろう。今日のプログラムは信頼している尾高さんの指揮なので随分前から楽しみにしていたのに。トホホ。。。

しかし、1曲目の「死と再生」は非常に素晴らしい演奏だった。少人数の弦楽合奏なのだが、深くて十分な落ち着きを湛えた音色に耳を疑ったほどだ。いつものような細いと感じる弦ではなかった。「黒い雨」は原作も読んでないし、映画も見ていないが、焼け野原の広島の映像を思い出しながら聞いていると、あまりにも生々しい感覚に陥った。尾高さんは武満さんのスペシャリストだからなのだろうか?情景が思い浮かんで良い感じのところで前述の迷惑客が気になり出した。

「トゥイル・バイ・トワイライト」は迷惑客のためにもはやあまり覚えてないのだが、巨大な編成にまず驚いた。曲はうねりの中から様々な楽器にスポットが当たるのだが、バスクラリネット、コントラファゴット、バスフルート?などの低音楽器が揃い踏みで視覚的にも面白かった。

後半は迷惑客から逃げ出して、違う席で鑑賞した。やってられないっスから。意外に久しぶりに聴くマーラー5番。初めて京響で聴いたマーラーがこの曲だった(井上さんの常任指揮者最後の公演)。それ以来ずっと京響でまた聴いてみたいと思っていたが、なかなか機会がなく、ここまで時間がかかってしまった。念願の5番だったのだが、残念ながら期待通りとはいかなかった。2階バルコニー席の音響がいまひとつだったのもあるが、どうもアンサンブルの乱れ(音響の乱れ?)が気になった。いつものような緻密な完成度の高い演奏だとは感じられなかった。イヤほど聴き込んでいる曲ではあるものの、気分が乗らないと楽しみにくい曲でもある。やっぱりさっきの迷惑客のせいか・・・

冒頭のトランペットはうまかったし、そのあとのトゥッティも重量感があってのけぞるほど素晴らしかった。なのに何が不満? 1つは縦が揃ってないように思うところがあったことかな? もう1つは尾高さんの解釈に共感しなかったのだろう。オーソドックスではあるものの、微妙なところでテンポの揺れがあったのが好みではなかった。それでも、第4楽章は随分と聴かせてくれました。しつこくない程度に。第5楽章後半に入ると、オケに急に火がついたように白熱していた。そう、これが京響だ。最後だけ盛り上がったので、ちょっとバランス悪かったかなぁ。いつも出来が良いために、どうしても京響には高いレベルを求めてしまうので否定的な感想ばかりとなったが、一番良くないのは迷惑客だ。ブツブツ。。。

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