今日の定期はモーツァルトのみの上に、比較的短いプログラムとなるのだが、かなり会場の入りはよろしい。今日の定期からクラリネットの小谷口さんが復帰するというのは、多少なりとも影響があるのかな?
さて、最初は「ドン・ジョヴァンニ」序曲。小編成というのもあるが、少しばかりボリューム感に乏しい印象。特に弦楽器にもっと頑張って欲しかった。オペラの序曲という劇性やストーリー性があまり感じられず、純音楽的な演奏に徹していたように思う。もうちょっとやり過ぎ感が欲しかったな。ミッキーなら。
続くは「グラン・パルティータ」。13人による室内楽のため、抜粋版として演奏された。冒頭のオーボエに続くクラリネットに注目していたが、ちょっと遅れ気味だったかな?小谷口さんのクラリネットの音色はずいぶんと明るくなった気がする。セッティングや曲によるためもあるのだろうが、良くも悪くもウィーンの成果かな?上手いことには変わりないんですけどね。曲全体としては、京響のプレイヤーらしい繊細で上品な演奏だったものの、ちょっと抑揚に欠けるため、退屈な感じは否めなかった。ミッキーなのにねぇ。全曲でないのが残念でしたが、何がかんだ言って楽しめました。バ
セットホルンがよく聞こえたのは面白くて収穫でした。
後半は「ジュピター」。第1楽章こそ頭が不安定だったものの、尻上がりに盛り上がっていきました。途中かなり眠くなったのは演奏のせいなのか分からないが、第4楽章は白熱の演奏で実に気持ち良かった。しかし、メインとするにはちょっと物足りない曲かなぁ。
最後に、昨年末に京都市の文化功労賞を受賞した井上さんに花束の贈呈があった。相変わらずのコメントを繰り広げていたが、現在の京響の充実ぶりを大変賞賛していた。今日の演奏はちょっと辛口の感想となったが、それも京響の実力が高いからにほかならない。
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