2日前の豪演から場所を移してシンフォニーホールへとやって来た。今日は自分自身も楽器の発表会があるので、ちょっと気が気でもなかったのが、2日前のあの演奏を聴いてしまっては、楽しみでないはずはない。
1曲目のリストからもうエンジン全開である。少しゆったりめのテンポで力強く始めていく下野さん。しかし、ピアノの金子さんはさらに力強く鍵盤をひっぱたいて行く。リストはショパンと比較して男性的なのだが、この演奏を聴く限りでは、まさに音の格闘技だった。ここまで両者が全力で戦う協奏曲は久々に聴いた気がする。終盤は信じられないほどの超快速でグイグイテンポを上げていき、畳み掛けるような熱狂的な終末だった。うーん、すごい演奏だぞ。このあとあのマーラーも聴くのか?
後半は2日前の記憶が甦るそのマーラーだ。やはり何も申し上げることはございません。歴史は繰り返すんです。何の文句も付けようがない理想の演奏が目の前で繰り広げられました。京都コンサートホールとは響きが違うので、若干の印象が異なるところもあったが、大阪の聴衆にも京響の実力を知らしめることができたと思う。盛大なブラボーを聞きながら、これを東京でも繰り広げて欲しいという欲求が芽生えたのは言うまでもない。ここまで立派な演奏が出来るオケは東京でも他にないといえるから。
余韻に浸る時間もなく、今度は自分の発表会となる会場に急いだのでありました。
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