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2013年3月24日 京都市交響楽団
第566回定期演奏会(京都コンサートホール 大ホール)

演奏曲目および評価

ハチャトゥリアン/組曲「仮面舞踏会」
コルンゴルト/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
プロコフィエフ/交響曲第7番 嬰ハ短調 op.131

演奏者(指揮者・ソリスト)

ヴァイオリン:クララ=ジュミ・カン
管弦楽:京都市交響楽団
指揮:広上淳一

感想・短評

最近の京響には珍しい通好みのプログラム。最初のハチャトゥリアンは別として、コルンゴルトとプロコフィエフは私の好きな作曲家でもあるのでうれしい限りである。さて、午前中はTOEICの試験があったために気力は抜けきっていたため、ホールに到着や否やワインを飲んでくつろいだ(定期会員のドリンク券が余っていたので)。アルコールを飲んで演奏会に臨むと大抵の場合、夢見心地になるのだが、今日は半分夢見心地のまま聴くことができた(笑)。

ハチャトゥリアンの「仮面舞踏会」はそんなに有名な曲ではないが、「ワルツ」がフィギュアスケートの浅田真央さんがBGMとして使ったことで誰もが知る曲となった。全体的にはロシアの香りがプンプンのベタな音楽なのだが、コミカルでスピード感ある終曲などは聴いていてエキサイティングだった。それにしても京響はこういう曲が得意ですね。はっきり言って文句は全くないです。

今日のびっくり演奏はコルンゴルトに尽きる。ヴァイオリンのクララ=ジュミ・カンは恥ずかしながら名前を聞いたことがなかった。プログラムに載っていたプロフィールを見て驚愕。なんと4歳で音楽高等学院に入学し、5歳でハンブルグ交響楽団と共演し、7歳でジュリアード音楽院の奨学生になるという、耳を疑うような神童だったのだ。そんな経歴は演奏を聴けば一耳瞭然だった。何しろウマイ。ひたすらウマイ。音程はしっかりしていて技術的には文句のつけようがない。それだけではなく、強弱の幅も広く、自在に音楽を奏でているといった上手さだったのだ。第2楽章が秀逸でした。こんな美しいコルンゴルトが聴けるとは予想していなかっただけに得した気分だった。アンコールは2曲。J.S.バッハの無伴奏パルティータ、パガニーニの24のカプリース。バッハについては全く予想を裏切る演奏だった。こんなバッハがあるのか!と思うほどの新感覚の演奏。バロックには聞こえなかったです。パガニーニはもうテクニックのデパート。メリハリの強い素晴らしい演奏でした。

後半のプロコフィエフは京響の実力炸裂というショータイムだった。何一つ違和感のある個所もなく「完璧」といっていいほどの演奏でした。広上さんが得意とする曲とのことで、完成度も半端なかったです。感想も書きにくい。。。上手すぎました。

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