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2013年12月27日 京都市交響楽団
特別演奏会「第九コンサート」(京都コンサートホール 大ホール)

演奏曲目および評価

ベートーヴェン/「エグモント」序曲 op.84
ベートーヴェン/交響曲第9番 ニ短調 op.125「合唱付」

演奏者(指揮者・ソリスト)

ソプラノ:半田美和子
メゾ・ソプラノ:富岡明子
テノール:吉田浩之
バリトン:キュウ・ウォン・ハン
管弦楽:京都市交響楽団
指揮:モーシェ・アツモン

感想・短評

今年最後はいつも京響の第九。京響のブログとかでも「名指揮者アツモン」と書かれていたりしていたが、正直あまり馴染みもなければCDを聴いたこともない。「そんなに有名人なの?」と思って演奏会に臨んだくらいだ。経歴を見るとなるほど。一流オケを振ってきているらしい。冒頭は「エグモント」。弦楽器の響きを聴いてびっくりしました。何という迫力?!これがアツモン効果なのか?年の瀬の京響の意気込みなのか(笑)。相当に低弦ががんばってました。

そしてメインの第九で、今度はあまりの最弱音にびっくりしました。ここまでの弱音で演奏できるオケが日本に他にあるだろうか?世界でも「超」一流しかなしえないような鳴らせ方でしたよ。京響の実力をここで知ったといっても過言ではないくらい。それだけに大きな期待をしたのですが。。。そのあとは想定内なオーソドックスな演奏でした。どちらかというと、アツモン氏の指揮は淡々としすぎで面白くない。とても無機質な感じがしました。テンポも微妙にコロコロと変化させるという手法には正直あまりついていけませんでした。どうも波長が合わないようだ。第4楽章もあまり迫力ないまま突入したりと、期待とは別の演奏でした。今回は合唱には全く注目せず、あえてオケをじっくり聴いてみた。第九って意外にも合唱が歌っているときは単純なフレーズを弾いているんだな。普段は聴き取れないパートなどにも注目したので、面白い聴き方ができました。最後はハイスピードで熱狂すること間違いなしの曲なのだが、ゆっくりと曲を締める意外な展開。こういう締め方は初めて聴いた。アリだとは思いますが、何となく消化不良でもありました。

ただ、ソリストに関しては文句なしのパフォーマンスだったと思います。先週のKEIBUN第九でのソリストが良くなかったので、特に格段の差を感じてしまいました。いやー、特に女声が素晴らしかった。4重唱なんかもそれぞれの主張がしっかりしていたにもかかわらず融合してました。今年の最後を良い歌声で締めることができました。

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