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2008年12月5日 ロンドン交響楽団
東京公演 プロコフィエフ・チクルス最終日(サントリーホール)

演奏曲目および評価

プロコフィエフ/交響曲第4番ハ長調 op.47(オリジナル版)
プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第2番ト短調 op.63
プロコフィエフ/交響曲第5番変ロ長調 op.100



演奏者(指揮者・ソリスト)

ヴァイオリン:ワディム・レーピン
管弦楽:ロンドン交響楽団
指揮:ワレリー・ゲルギエフ

感想・短評

「何も言えねぇ」ってこういうことを言うんでしょうか? 先週の京都公演がまともに聴ける環境ではなかったので、リベンジすべく何とかチケットを取って行ってきました。話題の公演なので超満員を想像して行ったのですが、会場内は6〜7割程度の埋まり具合でした。プロコフィエフって人気ないのかなぁ。個人的には大注目のチクルスなのに勿体ない!と思いました。

さて、いろいろ感想を書きたいところですが、残念ながら大きなショックのために言葉が出てきません。ショックというのは、悪い意味ではなく、あまりにもモノスゴイ爆演だったというショックです。先週のベルリン・フィルは完璧すぎで全てを超越していると思ったのに、今日のロンドン響は違う意味でベルリン・フィルをも超越していました。喩えて言うなら「目の前で想像を絶する数の花火が炸裂したような」演奏でした。

交響曲第4番は珍しいオリジナル版の演奏。とはいうものの、私は実はオリジナル版しか聴いたことがなかったので、なじみの曲ともいえた(笑)。しかし、最初の驚きはヴァイオリン協奏曲です。なにしろレーピンがスゴすぎです。テクニックもモノスゴイが、本気度満点のオーケストラに中にあっても存在感が浮き上がっていたのがスゴイ。ただでさえ繊細なプロコフィエフのサウンドなのになぜアレほどまで際立っていたのか? 実は初めて聴く曲だったのだが、演奏に釘付けになるほどエキサイティングでした。もっとエキサイティングだったのはアンコール。プロコフィエフ/2台のヴァイオリンのためのソナタ〜第2楽章。コンマスとのデュオという他では聴けない粋な計らい。しかも、火花が激しく飛び散るほどの圧倒的な演奏でした。これだけでも聴いた甲斐ありです。すげー。。。

後半は感想が書けません。全くの完敗です。おそらくこれまでのコンサート経験で最強の演奏を聴いてしまったのではないかと思うほど。何がスゴいという具体的なことは一切書けません。。。完全に炎と化したゲルギエフとロンドン交響楽団。しかも、全く隙のない完璧なパフォーマンスでパワフルに描ききったプロコフィエフ。もう当分演奏は聴きたくない・・・ 演奏が終わった後もしばらく拍手ができない状態でした。

そういう状態を察してくれたのか、現実に引き戻してくれるかのように、穏やかにアンコールで呪縛から解いてくれました。

  プロコフィエフ/バレエ「ロメオとジュリエット」から“仮面”

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