異色の2人のピアニストによる競演。ジュリアード音楽院で知り合った2人とのことだが、まぁ才能のぶつかり合いだこと。凡人には到底到達できない個性豊かな舞台となりました。
中野さんのソロ演奏は、知的で少しお堅い感じ。シューマンのような演奏よりはデュティユーや自作のような曲の方が自由さがあって良かったと思う。自作はパソコンを使ってのコラボだったものの、それほど大胆な作品ではなく、環境音楽的なものか。少し数学的できっちりした印象の中野さん。
松永さんは何度も聴いているのでよく知っているが、相変わらず自分の世界にのめり込んで自由気ままですねぇ。「神戸」は一昨年に兵庫で聴いたことがあり、少しくらい覚えていたので2曲とも楽しめた。まさに自由奔放な松永さんです。
やはり圧巻は、この正反対な2人によるデュオでしょう。ラフマニノフは2人とも正統的というか、かしこまってまじめな演奏。しかしガーシュウィンになると、両者一歩も引かない激しい攻防が繰り広げられた。呆気にとられます。個性がぶつかるとこういう演奏になるんだと。
来週は小曽根さんのビッグバンドを聴きに行く予定なので、2週続けて関西が誇る一流ジャズ演奏を楽しめるジャズ週間となりそうです。
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