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2006年9月9日 NHK交響楽団
第1575回定期公演 Cプログラム2日目(NHKホール)

演奏曲目および評価

ウェーベルン  パッサカリア
マーラー  交響曲第9番


演奏者(指揮者・ソリスト)

指揮: 若杉 弘

感想・短評

久々のNHKホールというだけでなく、今回は2階席ど真ん中の最前列というS席での鑑賞のためにいやが上にも気合いが入るはずだった。しかし、友人と昼食時にビールを飲んでしまったのが災いだった。疲れていたので眠い。ボーッとする。。。

さすがに強者奏者ばかりとあって、最初のウェーベルンは特に文句のある演奏ではなかったものの、曲が曲だけによく分からず時は過ぎ去った。アルコールの威力は大きなものだ(涙)。しかし、S席といえどもそれほど音響的に良いとも言えなかった。音は飛んでくるが、大して響かない。

気を取り直して、マーラーを真剣に聴いた。やはり響きに乏しいため、どこかもの足らない。演奏自体はたいそう上手かった。特に弦楽器のふくよかで厚みのスゴイ音色はさすがN響といえた。ホルンも申し分なく上手い。ソロは飛び抜けて上手かったのでさすがに眠気も吹き飛んだ。しかし、演奏的に納得できなかったのは若杉さんの指揮なのかもしれない。常に遅めのテンポで、特に変化がなく、時として刻むようで単調に感じた。これだと第3楽章は決して面白く聴けない。第4楽章こそ非常に美しいものだったが、感情移入しているわけでもなく淡々とした演奏には、悲劇的感情すら表れてこなかった。オケが上手いだけにもったいなかった。

N響はさすがに上手い。特に強弱をしっかり付けられるのはあっぱれだ。しかし、地方オケのように一所懸命に弾いている感じがしないので取っつきにくい感じもする(ひがみかな?)。何はともあれ、日本を代表するオーケストラなんだからもっと良いホールで演奏してもらいたいものだ。

ところで、開演前のロビーコンサートは、プロコフィエフ「五重奏曲」で、ヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバス、クラリネット、オーボエという実に変則的な組み合わせによる曲だった。

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