初めてのオルガンリサイタル。シンフォニーホールではオーケストラの1楽器として聴いたことはあったが、単独で聴くのはこれが初めて。シンフォニーホールのオルガンは立派なオルガンなので音も洗練されてて心地よかった。
コルゼンパの演奏は比較的素直なスタイルで、癖がなかった。全体的にぎこちなく聴こえなくもなかったが、曲が複雑なものだったのでそれはしょうがなかったのかも。
前半は知らない曲ばかりだったので聴きどころは分からなかったが、リストは素晴らしかった。難曲である上、曲の構成としても大変面白いものだった。足での早弾きには唖然とした。
後半はワーグナーの曲の編曲版。「ワルキューレの騎行」は壮大なものを想定していたのでちょっと物足りなかった。主旋律は全て足を使うという難しさ。しかし「タンホイザー」は何とも言えぬ優しさを醸し出していてとても平和な気持ちになった。「マイスタージンガー」はこの曲はオルガンの曲だったのかなと間違うほどぴったりと響きに合っていた。フルオーケストラの音を全てオルガンで出そうとするのがどれほど無理な操作になるのかよく分かった。
アンコールはバッハの「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」。正統的な演奏でバッハのオルガンの魅力が楽しめた。
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