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2003年2月28日 大阪フィルハーモニー交響楽団
第365回定期演奏会(フェスティバルホール)

演奏曲目および評価

バーンスタイン  管弦楽のためのディヴェルティメント
R.シュトラウス  4つの最後の歌
チャイコフスキー  交響曲第4番



演奏者(指揮者・ソリスト)

ソプラノ: 菅 英三子
指揮: 広上 淳一

感想・短評

ちょっと変わったプログラムだが、深い意味があるのだろうか? そのオープニングはバーンスタイン。こういった曲は大フィルは意外とうまくこなすのに、今日はバラけていた。今週はN響を聴いたばっかりだからかもしれないが、いつもはさほど感じない「弦の薄さ」を実感してしまった。それほどまでにN響がすごいということか・・・ 大フィルの方は弦楽器の薄さに加え、かなりノイズの多い響きで心地よいアンサンブルにはほど遠い。リズミカルな曲のためノリで何とかごまかされた気もするで、もっと強烈に聴かせて欲しかった。

次はR.シュトラウス。オケは遠慮気味でおとなしかったためか、ソプラノが素晴らしくうまかった。ボリュームがもう少し欲しかったのだが、フェスティバルだからあまり響かなかっただけなのかもしれない。決してトゲトゲした歌にはならず、この曲にふさわしい落ち着きと深みのある歌声で会場を包んでくれた。

チャイコフスキーは大フィルということで、ちょっと怖い気もしたが期待していた。その期待に応えるかのように金管陣が大いに頑張ってくれた。朝比奈氏の指揮するブルックナー演奏のように堂々と鳴らす金管は久々のような気がする。広上氏の指揮は意外とオーソドックスでテンポの揺れもほとんどなく、小気味よく曲を運んでいたので爽快だった。第2楽章、第3楽章ではオーボエがよく頑張っていた。まだまだ深い演奏にはなっていないものの、丁寧に奏でていたのが好印象だった。第4楽章は広上氏は若干テンポを上げ、一定のリズムでサクサク進んでいく。こういう演奏は実に気持ち良い。クライマックスの高揚感はなかなかのものだったが、一番おいしいシンバルがもっと派手に魅せてくれていれば素晴らしい演奏になっていたと思う。全曲を通じてティンパニもパッとしなかったのでパーカッションはもっと頑張って欲しい。

さて、次回がフェスティバルホールでの最後の定期演奏会となる。有終の美を飾れるか?

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