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2006年2月17日 大阪フィルハーモニー交響楽団
第395回定期演奏会(ザ・シンフォニーホール)

演奏曲目および評価

武満 徹  ノスタルジア(1987)〜アンドレイ・タルコフスキーの追憶に
ブルックナー  交響曲第7番(ハース版)


演奏者(指揮者・ソリスト)

ヴァイオリン: 長原幸太
指揮: 大植 英次

感想・短評

2004年の伝説的なブルックナー交響曲8番に続く、大植さんによるブルックナーシリーズ。今回は人気曲の7番。大フィルにしても2001年の朝比奈さん指揮で演奏して以来となるそう(私は1999年に朝比奈さんで同曲を聴いている)なので、またしても因縁深い演奏会となりそうだ。空席はチラホラ見受けられたにもかかわらず、補助席が設置されるなど、相変わらず大植効果の大入りの会場。さて、どんな演奏会になるのか。

最初は武満イヤーということで1曲。弦楽アンサンブルとヴァイオリンソロという構成の曲。初めから終わりまでフワフワとした感じの現代曲で、疲れきった週末の演奏会には正直キツかった。まさに夢と現実のハザマをさまようような曲で心地よかったです(苦)。アンコール演奏で、ようやく現実に引き戻された。

 J.S.バッハ 無伴奏パルティータ第2番より「サラバンド」

まだまだ若い演奏家なので荒削りで深みに乏しいが、素直な演奏は心地よく聞けます。もちろん技術的には素晴らしいのでそう思うのでしょうが。

さぁ、しっかり目を覚まして後半のブルックナー。冒頭からあまり抑えない音量のため、ブルックナーらしい神々しさは感じられない。おまけに、今日の大フィルは朝比奈時代を思い起こすような、久々にバランスの悪いものだった。特に後半になるにつれてひどくなっていく。中でもワグナーチューバが際立ってひどい。直接音の来る位置だったから余計に感じたのかもしれないが、不安定で揺れのある音程を聞かされると他のパートに集中できなくなる。それに引き換えホルンはうまいので、やはり楽器自体が難しいということなのだろうか? 朝比奈時代と明らかに異なるのは、金管の音の出し方だろう。今はやかましくならない程度に強奏している。以前だと鳴らしすぎてホール後方からの反射音がガシャンガシャン鳴ってたから。何にせよ、期待していただけにがっかりな演奏だった。いつもうまくいくとは限らないですね。慣れた曲であっても。

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