ありふれた曲目も、関本さんのピアノと聖響さんの指揮で聴くということに意味がある。そんなプログラム。コアなファンや招待客が多いのか、平日のびわ湖ホールもほぼ満席の状態でスタート。
最初のワルツは小さくまとめて無難な演奏だったので、特に感想はないかな・・・ ホールが暑かったのでちょっとボーッとしてました。
関本さんを迎えてのラフマニノフ。関本さんのピアノは1年前にショパンコンクールの凱旋コンサートを聴いた。そのときと同様、非常に堅実でしっかりとした骨のある演奏だったと思う。特にピアニッシモが美しく、びわ湖ホールの大きな空間を良く響かせていた。少し残念だったのは、抑揚のあるこの曲の割りには一本調子で弾ききってしまった印象があること。原因はオケにもありそうだ。聖響さんの指揮は若干テンポが速く、ラフマニノフを歌うという感じがなかった。それに加えて、金管があまりにも揃わない。なぜか大フィルをびわ湖ホールで聴くとバラバラ感が否めない。相性もあるのだろうか? オケはともかく、関本さんは技術的にも素晴らしいので楽しめました。黄色い声援も飛んでましたし・・・
後半はチャイコフスキーの4番。最近この曲が多いので飽き飽きしている(>_<)。大フィルでは昨年、大植さんの指揮でこの曲を聴いている。今日もあまり演奏としては特徴のあるモノではなかった。金管の出来が良くなかったこともある。特にトランペットとトロンボーンがいただけない。昔の大フィルのように下品な音色がして仕方がないのだ。木管はクラリネットとオーボエは美しく歌っていたが、フルートとピッコロが今ひとつ。何かと文句はあるものの、演奏は尻上がりに調子を上げていく。聖響さんの良いところは、ピアニッシモを大切にしていたところ。派手な曲だからこそ意味があったと思います。第2楽章は丁寧に聴かせてくれましたし、最後の第4楽章は快速スピードで爽快に閉めてくれました。
最後にアンコールも1曲披露してくれました。
チャイコフスキー バレエ音楽「くるみ割り人形」からトレパック
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