また仕事が遅くなって開演時間に間に合わなかった(T.T)。これまでそんなことなかったのに、今シーズンはこれで3回目だ(1回は完全に行けなかった・・・)。会場に着くと、ちょうど第1楽章が終わるところだったので、ロビーで聴いて、第2楽章から中に入って立ち聴き。ピアニストは事前に交代が知らされていたが、聞いたことない人だ。経歴を見るとなかなかスゴイ人のようで、ルービンシュタイン最後の弟子とのことだった。だからと言うわけではないが、非常に優しくて柔らかな音色。自然に流れるような弾き方は実に心地が良い。第2楽章から聞いたからそんな印象を受けたのかも知れないが。高関さんの指揮はいつもながらに丁寧だ。オケも好サポートだったと思う。アンコールはメンデルスゾーンの無言歌集第6巻より第4番「紡ぎ歌」ハ長調op.67-4。
さて、今日の演奏会に来たのはブルックナーが聴きたいためだ。2年前のウィーン・フィル以来の第5番だ。しかし、この曲は大好きなのに相性が合わないのかトラブルが続くなぁ(ウィーン・フィルの時は騒音、今日は遅刻)。そんな嫌なことをぶっ飛ばす痛快な演奏だった。高関さんの指揮は速めで、アーノンクールのような長いブルックナー休止はない。オーソドックスな指揮ながら、非常に細かい指示を出しているのがよく分かって興味深かった。しかし、大フィルの金管はいつからこんなに上手くなったのだろうか? この体力持久戦のような曲を最後まで力尽きることなく鳴らしきった。さすがに多少のアンサンブルの乱れはあったものの、圧巻の演奏に、最後の音の余韻が消えたあとも沈黙が続いた。そしてブラボーの嵐。拍手ですぐに余韻がかき消されないこの快感。久々に鳥肌が立ちました! 欲を言えば、もう少し祈るような厳かさが欲しいところだが、大フィルの十八番のブルックナーは日本でも最高峰のレベルだと思う。前半の遅刻も忘れるほど満足できた演奏会。1週間のストレスもすっ飛びました。
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