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2008年5月22日 大阪フィルハーモニー交響楽団
第418回定期演奏会(ザ・シンフォニーホール)

演奏曲目および評価

メンデルスゾーン/交響曲第1番 ハ短調 作品11
バルトーク/ヴィオラ協奏曲
レスピーギ/バレエ組曲「シバの女王ベルキス」



演奏者(指揮者・ソリスト)

ヴィオラ:アントワン・タメスティ
指揮:ドリアン・ウィルソン

感想・短評

またも遅刻した・・・ もう諦めモード。今日は3分ほど間に合わなかったから悔しい! 比較的長い1楽章なのが痛い。聴きごたえのある曲なのに… そんな残念な気持だったが、良いこともあった。遅れて行った人は1階席の後ろの空いている席に座らせてくれたのだ。いつものように本来はステージが半分見えない3階バルコニーだから視界の良い席で楽しめた。

メンデルスゾーンはロビーで聴いていた第1楽章が巧かった気がする(スピーカーだったからか?)。中間楽章はあまり印象はないが、第4楽章は第1楽章と似て深い響きがあって堂々とした感があった。まずまず楽しめた(安心して聴けた)演奏だった。

しかし、思わぬ収穫だったのは2曲目のヴィオラのソリスト。「こんな楽器やったっけ?」と耳を疑うほどヴィオラに対しての印象が変わった音色だった。とてもキメが細かくてシルクのような滑らかさ。それでもってホール全体に響きわたる大きな音が出せるのだから驚きだ。聴いたことのない曲だったが、バルトークらしいフレーズが満載で聴きやすくて安心した。

アンコールは、J.S.バッハ/無伴奏パルティータ第2番ニ短調BWV1004。祈り深い厳かさがありヴィオラの特徴を最大限発揮した演奏でした。

さて、最後はお目当てのベルキス。実は15年ほど前に吹奏楽で1回だけ聴いただけですが、その時の衝撃が忘れられない。実際に今日聴き直すと曲の完成度はそれほどでもなかったが、スゴイ曲であるのは確かだ。なんといっても2曲目と4曲目(組曲上は3曲目と4曲目)の野蛮なリズムには舌を巻いた。メロディはレスピーギらしいが、パーカッションの狂喜乱舞はほとんどストラヴィンスキーの「春の祭典」状態だ。久しぶりの血騒ぎ肉踊る感覚に酔いしれた。終曲部分ではトランペットのバンダや、ファンファーレ隊を2階右バルコニー前方に登場させる立体的な効果によって一層スケール感を演出していたのは嬉しかった。

マイナー曲のプログラムだったが、会場はほとんど埋まっており、満足の行く名曲を楽しめたのではないだろうか?

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