1999年11月19日　大阪フィルハーモニー交響楽団
朝比奈隆の軌跡3（ザ・シンフォニーホール） 　→　はいかーの報告へ

ブルックナー　　交響曲第7番

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指揮：　朝比奈 隆

朝比奈＝ブルックナーという最も楽しみなプログラム。ようやく朝比奈の実力が垣間見られる日が来た。特にホールがフェスティバルホールではなく、シンフォニーホールであることは意味深い。今まで大フィルの演奏には失望させられていたので、朝比奈＝ブルックナーという最高の組み合わせに加え、良いホールでの演奏に大いに期待した。

個人的にはテンポを落とした巨匠の落ち着きのある演奏を期待していたが、小走りに曲は始まった。終始テンポは早めで、時折テンポを遅くするも、あまり意義深くは聞こえなかった。巨匠らしさが最も現われたのは第2楽章。低弦と高弦の巧みなコントラストが絶妙。「これがいつもの大フィルか？」と疑いたくなるほど充実した堂々たる演奏だった。これも朝比奈の腕なのか？それとも団員の朝比奈に対する尊敬なのだろうか？（晩年のベーム＝VPOのように）

とにかく、今日の大フィルの演奏は素晴らしかった。まるで、巨大な建造物を思わせるほどの重量感のある低弦とチューバの厚みに感嘆した。ただ、金管は健闘していたが、響きが明るすぎたのはちょっとアンバランスか。木管はいつもよりは良かったが、フルートとクラリネットが目立ちすぎのように感じた。

いずれにせよ、いつもと違った大フィル。やはりホールのせいなのだろうか？

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