上海クァルテット結成20周年記念の演奏会。ベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲演奏会の第4日。名前こそは聞いたことあったのだが、CDなどを含め、演奏を聞いたことはなかった。実力派であることは周知の事実なので、いかほどのものか楽しみであった。本当は昨日の公演が聴きたかったのだが、ロンドン交響楽団の演奏会の予定があったので、本日の講演を聴くことになった。
かなり仕事で疲れていたこともあり、前半はあまり集中力がなかった(聴く側の問題です・・・)。第10番「ハープ」は副題がついているように、ピチカートによる演奏がハープのようなのでその名がついたとのこと。特にそれ以外は特徴の少ない曲かな。。。演奏も全体的におとなしく、この曲の魅力がどこにあるかつかみにくかった。続く第5番も然り。もうろうとした意識の中で聴いていたのであまり覚えてないです。。。終楽章では全体的に熱さが出てきたため、聞き所は十分あったのは覚えている(笑)。
後半は打って変わって、目が覚めるような快演となった。さすがに「ラズモフスキー」は曲の完成度が違う。前半の曲も悪い訳ではないが、ラズモフスキーの聴かせどころの多さは群を抜いている。そういうこともあり、SQも腕の見せ所とばかり、4人ともパワー全開。特にヴィオラの活躍が目立ち、お互いに火花を散らす演奏に。これぞ四重奏の楽しみ。さすがに拍手も一番大きかった。
さらに驚いたのはアンコール。中国民謡(イーウェン・ジャン編曲)「ミャオ山の朝」という曲だった。楽器の多様な表現をフルに使った面白い演奏。まるで楽器がしゃべってるように、鳥が鳴いているように、さまざまな表情を出していた。その繊細な技量に驚くばかりだった。
まだ、ベートーヴェンの全曲演奏会は続く。今後の演奏会にもぜひ足を運んでみたい(しかし、室内楽は意外と値段が高い・・・)。
2004年コンサートカレンダーにもどる
|