シンフォニカーの定演は久々。東欧の実力派によるドヴォルザークということで期待を込めて足を運んだ。シンフォニカーの演奏会はいつもこんなのだろうか? 観客は50〜60%ほどしか入っていない。今までいろんな演奏会に行った中でも1、2を争うほどの人の少なさだった。
さて、1曲目はチェロ協奏曲。比較的早めのテンポで開始。しかし、ミスをしている訳ではないのに、イマイチ乗り切れない。オケと指揮者の息が合っていないのか? 東欧系の指揮者なので濃いものを期待していたのに、そのような雰囲気はほとんど感じられなかった。チェロも郷愁に満ちた表情は少なく、彫りも深くなかったので、自分としては期待外れ。オケの方も女性がかなり多い編成のためか、厚みに乏しく、弦楽、金管、木管とのバランスも今一歩。第2楽章冒頭の木管はもっと漂うように抑えて弾いて欲しかった。第3楽章のホルンもイマイチだった。全体的に抑揚がなく平面的な演奏。この曲の魅力を出していたとは言い難いものだった。先日にロンドン交響楽団を聴いたせいもある。ただ、チェロのカザクは3曲もアンコールに応えてくれた。内容的にも楽しく充実したものだった。
・フラメンコ
・プロコフィエフ 行進曲(「子どものための音楽」より第10曲?)
・ドヴォルザーク 「ジプシーの歌」より第4曲「我が母の教え給いし歌」
後半は交響曲第7番。チェロ協奏曲とのカップリングはCDでも見かける。前半よりもだいぶ調子は上がってきたものの、やはり何かモノ足らない。もっと「濃い」演奏を期待しすぎなのだろうか? オケの方は無難な演奏を繰り広げているので、これといった聞き所は少なく、きちんとまとめていた。決して上手くない訳ではないのだが、聴き手側が乗り切れない演奏だった気がする。その気持ちのままフィナーレで高らかに奏するオケ聴きながら、虚しい気持ちになっていたのは私だけだったのだろうか?
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