関西を中心としたクラシックコンサート報告サイト「大音楽惑星」
Home Concert Report コンサートのススメ CD Review リンク集 kotarinette
 大音楽惑星 ホーム > コンサート報告 > 2006年 > 大阪シンフォニカー交響楽団 第40回名曲コンサート
クラシック・コンサート報告 コンサート報告
■年度別

■コンサートランキング
MANAITA.com
コンサート名・公演名

2006年2月4日 大阪シンフォニカー交響楽団
第40回名曲コンサート(ザ・シンフォニーホール)

演奏曲目および評価

ガーシュウィン
  キューバ序曲
  ピアノ協奏曲へ調
  ラプソディ・イン・ブルー
  パリのアメリカ人





演奏者(指揮者・ソリスト)

ピアノ: 熊本 マリ
指揮: 現田 茂夫

感想・短評

なんとも2年ぶりとなる大阪シンフォニカー。気まぐれにしか行かないので、このところの状況が良く分からない。おまけに今日の指揮者の現田さんはこれまでに指揮を聴いたことがない。そんな組み合わせによるオール・ガーシュウィン・プログラム。実に魅力的なので実力をとくと拝見してみましょ。

「キューバ序曲」は綺麗にまとまった演奏だった。ん?この曲はきれいであることを優先するものだと思ってなかったが・・・。現田さんはまじめな人なのだろう。メトロノームのように正確に一定のリズムを刻んでいく。もっと下品?に民族的な部分を生々しく表して欲しかったなぁ。おまけに弦楽器があまりに聞こえない。この曲は吹奏楽曲か?!と一人でつっこんでしまった。

2曲目は「ピアノ協奏曲へ調」。引き続きこれも単調な演奏に感じた。熊本さんのピアノもオケと同じように丁寧なのだが、楽譜通り弾いているという感じ。もっとソウルを感じたい曲なのに! そんなこというのは贅沢だろうか? 2003年の京都市交響楽団で小曽根さんの圧倒的な演奏を聞いているだけに要求が高くなってしまう。第2楽章に入ると、トランペットが必死の格闘を見せたが、う〜ん残念。聞いててハラハラしてしまいました。難しいフレーズなんで仕方がないんですが。第3楽章で少し熱さを増してきたものの、楽しみにしていたピアノ即興が今回はなく、楽しさは半減してしまった。最後は鳴らしまくって終わり。“終わりよければ全て良し”というシンフォニカーの演奏スタイルは相変わらずだなぁ。。。

「ラプソディ・イン・ブルー」は冒頭のクラリネットがもう一越え!か。しかし、これほど関東平野並みの平坦なガーシュウィンが続くとちょっと辛い。熊本さんのピアノは速めのテンポで力強さがありノッて来たな〜と思ったが、流れるような表情はガーシュウィンらしくはない。オケ同様に強弱に差がなかったし、即興もなかった。う〜ん、特徴がないぞ。

ここで1曲ピアノのサービスがあった。ガーシュウィン「スリー・クオーター・ブルース」。あまりにも短い、ガーシュウィンらしい粋な小品だった。

さぁ、とうとう最後の曲になってしまった。「パリのアメリカ人」もきれいな演奏には違いなかったが、なにぶん雰囲気が伝わってこない。牧歌的なのどかさはこの曲にはおかしいでしょ?! 田園風景が広がる珍しい「パリのアメリカ人」だった。いや「ブルゴーニュのアメリカ人」かな? 初めてのオール・ガーシュウィン・プログラムなので結構楽しみにしていたんだけど、まったく別の曲を聴いたような感じがして複雑な気分だった。演奏自体は悪くなかっただけに。。。

2006年コンサートカレンダーにもどる

Copyright