神戸新聞松方ホールは2回目。このホールは中規模で音響もよく、古楽器のオーケストラには非常によく合っているホールである。今回の公演は、昨年も楽しく拝見させてもらった講談付きのオラトリオシリーズ。今回はメジャーどころで「メサイア」。メジャーとはいえ知っているところは「ハレルヤ」くらいしかないので初めて聴く曲といっても過言ではない・・・
今回の講談師は女性。前回に比べて迫力には欠けたうえ、物語の解説というわけでもなかったので少し期待はずれなところもあった。まぁ少しは楽しませてもらったが。
演奏の方はいつもとは違い、不安定な感じだった。ヴァイオリンが何かあっていない。時折不協和音的な響きが聞こえた。ピッチがあっていないというか・・・チェロは良かったのだが。オケで素晴らしかったのはトランペット。古楽トランペットは見ていても難しそうに見える。危ないところもあったが、とてもよく聴かせていたと思うし、音色も素晴らしかった。歌の方はテノールの畑氏が一番の出来。深みのある歌声には安定感があり際だった存在であった。カウンターテナーの2人はやはりボリューム不足が否めない面もあり今ひとつといったところか。全体としては難なくまとまっており、メサイアを初めて聴く人にもわかりやすかったのではないだろうか?
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