初めての中ホール。800人ほどの小さなものだか大概の公演は用が済むのではないかと思うほどちょうどいい大きさ。わざわざ中ホールでオペラをするというので、簡易的な演出なんだろうと思ってました。なんのなんの。ストーリーこそ、初心者向けに少しカットされているものの、舞台演出はまともでした。
まず衣装は当時の雰囲気に合わせたオーソドックスながらも、きちっと作られているように見えた。ただ、主人公も1狩人の格好だったので、大勢になると見失った(汗)。次に舞台は、簡易的ながらも映像を交えてなかなかの奥行き感を出してました。ほとんどオペラというよりは演劇に近い映像表現だったと思いますが、これはこれでありだと思います。特に魔弾を鋳造するシーンで次々起きる怪奇現象は緊張感ありました。
京都フィルハーモニー合奏団は丁寧かつ正統的に演奏していたように思いますが、どうしてもこぢんまりとした印象が強く、演奏自体で感動する箇所は特になかった。歌手陣はさすがにびわ湖ホール声楽アンサンブルなだけあって、全体的にレベルが高い。特にエンヒェン役の中嶋さんは役どころにもよるが、聴き応えのある歌唱を披露していた。
分かりやすいオペラを分かりやすく、それも低価格で提供するこのシリーズはなかなか素晴らしいと思う。会場前では「チケット求む」という人までいたくらいなので、複数公演にするなどして、もっとファンを増やすべきだと思う(1回きりだとセットももったいない)。
2009年コンサートカレンダーにもどる
|