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2012年01月28日 びわ湖ホール声楽アンサンブル
第48回定期公演(滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 小ホール)

演奏曲目および評価

『民族音楽の様々』
篠原眞(編曲)/「日本の歌 より」(混声合唱の為の日本古謡、童謡)
手まり歌(武内敏子 作詞・松島 彝 作曲)
ひらいたひらいた(わらべうた)
うさぎ(わらべうた)
通りゃんせ(わらべうた/本居長世編作曲)
林光(編曲)/「混声合唱による 日本抒情歌曲集」
荒城の月 (土井晩翠 作詞・滝廉太郎 作曲)
からたちの花 (北原白秋 作詞・山田耕筰 作曲)
コダーイ/マトラの風景(清水脩 訳詞)
間宮芳生/混声合唱のためのエチュード より
池辺晋一郎/「東洋民謡集」
誰がために書かれしものぞ - 生ける神(モロッコのユダヤ民謡 成人式
Bar-Mitzvahの歌)
ポロ・ヘチリ - カラフト・アイヌの7つの唄(カラフト・アイヌ伝承民謡)
ベンガルの舟唄(ベンガル民謡)
戰のうた(クック諸島の民謡)

演奏者(指揮者・ソリスト)

独唱・合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル
指揮:田中信昭

感想・短評

久々のびわ湖ホール声楽アンサンブル公演。レベルが相当高い合唱団なので頻繁に聞きに来たいのだがなかなか来られずご無沙汰してしまっていた。今回の企画についても、民謡をはじめとした曲の数々なので、非常に取っつきやすくて心地良い演奏会だった。

特に素晴らしかったのは、荒城の月、カラタチの花だ。好きな曲というのもあるが、神秘的で美しい編曲は絶妙で、自然と涙が出てきそうになった。「日本人」を感じるひと時だったように思います。コダーイの曲は原語を日本語訳にする際に子音の響きに配慮しているということで、小気味良いリズム感が良かった。

しかし何と言っても、今回の演奏会で異彩を放っていて印象に強烈に残ったのが、間宮芳生の「混声合唱のためのエチュード」だ。タイトルにもあるようにこの曲はエチュード(練習曲)なのだ。声を使った練習にとどまらず、かなり高度な技術を駆使する難曲中の難曲とのことで、音楽的な要素はさておいて十分に楽しむことができた演奏でした。

最後の池辺さんの合唱曲も興味深く、びわ湖ホール声楽アンサンブルの機能性を存分に発揮した演奏でした。指揮の田中さんは合唱界では大御所とのことだが、お話にもユーモアやウィットがいっぱいで、演奏付きの講義を受けているようなとても勉強になる演奏会でした。

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