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2002年5月30日 大阪センチュリー交響楽団
第77回定期演奏会(ザ・シンフォニーホール)

演奏曲目および評価

R.シュトラウス  オーボエ協奏曲
ブルックナー  交響曲第4番「ロマンティック」


演奏者(指揮者・ソリスト)

オーボエ: フランソワ・ルルー
指揮: 高関 健

感想・短評

今日のプログラムは、センチュリーにしては挑戦的なブルックナーだ。いつも金管が不安定なので、どういう音色になるのかちょっと心配だけど期待もある。

しかし、今日の聴きものはブルックナーではなくオーボエのルルー。現在はバイエルン放送交響楽団の首席を務める実力派だ。冒頭から「これぞオーボエ」といわんばかりに華麗な演奏を披露。R.シュトラウスとは比較的相性のいいセンチュリーをバックに、次から次へと超絶技巧が繰り出された。今まで聴いていたオーボエは何だったのか?と思ってしまうくらいにうまい。弱音から強音まで繊細且つ伸びやかに奏されるさまはまるで天上の音楽のようだった(特に第2楽章終盤のソロ!)終楽章冒頭の超絶技巧も聴きもので実に充実した演奏内容であった。

熱烈な拍手に応えてアンコールが2曲演奏された。どちらも超絶技巧の極みのような曲で十分に楽しませてもらった。曲はよく分からなかったが。

 ジルヴェストリーニ  「5つの絵」より「クロード・モネの絵」
 ブリテン  オヴィディウスによる6つの変容より「アレトゥーザ」

前半は天上の音楽であったが、後半はブルックナーなのでさらに天上へと行けるだろうか? 残念ながら期待に反して(予想通りに?)ブルックナーらしくなく、全く精彩に欠ける演奏だった。ほんとセンチュリーにはブルックナーは合ってない。冒頭部分のホルンなんかは音色からしてもブルックナーらしくない(音尾が荒すぎ)。ブルックナーの特有の輝きが一つもなかった。カーテン越しに聴いているような鮮明度の低さ。第2楽章は退屈極まりなく「これは何の曲だ?」と思った。ホルンだけでなく弦楽器も単調。第3楽章に入っても管楽器は遅れ気味でミスも連発。唯一の聴きどころは第4楽章冒頭のトゥッティ。ようやくブルックナーが顔を見せた!

センチュリーは良いオケなんだから、金管をもっと鍛えるべきだと改めて思った。

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