今日はショパンの没後150年の命日。ピアニストを3人も並べるという異例の演奏会にはびっくりだ。その先頭打者は及川さん。以前リサイタルに行ったが、今日もあのときと同じように力強く、聴き応えのある演奏をしてくれた。
2曲目は小山さん。実は一番楽しみにしていた。さすが人気のピアニストだけあり、芯の太い肉厚な音を叩き出していた。ちょっと堅実すぎて面白味に欠ける気は拭えなかったが、しっかりと弾ききったところに実力の高さを感じた。
3曲目はヨッフェさん。以前、大フィルとの競演(ベートーヴェン・ピアノ協奏曲第4番)で聴いたときはいまいちピンと来なかったが、今日の演奏は違った。さすがにショパンコンクール第2位という腕前だけあり、堂に入った演奏。今日の中では一番ショパンらしい演奏だったのでは? 音の柔らかさ、奥深さが際だった。
オケの方は弦に定評のあるセンチュリーだが、終始伴奏に徹していたためか、ヴォリュームに欠け、新鮮味がなかった。山下氏の指揮も振りは大きいが音が出てこないという感じ。今日はピアノを前面に押し出すという裏方に徹したのだろうか?
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