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コンサート名・公演名

2009年11月29日 レ・ヴァン・フランセ
(ザ・シンフォニーホール)

演奏曲目および評価

マルティヌー/六重奏曲
ラヴェル/「クープランの墓」
アンドレ・カプレ/ピアノと管楽器のための五重奏曲
シューマン/幻想小曲集op.88
ヒンデミット/5つの管楽器のための小室内音楽
プーランク/六重奏曲

演奏者(指揮者・ソリスト)

フルート:エマニュエル・パユ(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団首席)
クラリネット:ポール・メイエ
オーボエ:フランソワ・ルルー
ホルン:ラドヴァン・ヴラトコヴィチ
バソン:ジルベール・オダン(パリ・オペラ座管弦楽団首席)
ピアノ:エリック・ル・サージュ

感想・短評

シンフォニーホールの公演なので観客が入るのか少し心配していたが、比較的入っていた方だった。当たり前か?今日の公演は世界のスーパースターである木管奏者達が揃って登場するんだから。実はこの公演は前回聴き逃している。絶好の座席を取っていたのだが、急遽、さっぽろ雪まつりに行くことになって売りさばいたからだ。それだけに今回の来日は楽しみにしていた。2列目のど真ん中という砂かぶり席を押さえて・・・

さて、そんな万全な体制だったにも関わらず、感想なんて何も書けません。なぜなら、呆気に取られるほどのスーパープレイの連続だったからだ。これ以上の演奏は今後聴くことはないでしょう。少なくともこの人たち以外では。。。

完成された模範演奏としか聴こえませんでした。目当てであるメイエのクラリネットは万人の見本になるような音色でした。ドイツ的な深いのが好きな人にはもの足らないのかもしれないが、テクニックを含めて、世界最高峰であることは間違いない。随分と食い入って聴いてしまいました。ホルンにも驚きました。こんなスーパー奏者は聴いたことない!ピアニッシモの美しさには全く言葉ありません。バソンも魅力抜群。ファゴットとの違いは分かりませんが、美しさは絶品だった。フルートのパユやオーボエのルルーに関しては言うまでもないでしょう。ほとんどバケモノ的な上手さですから。サージュのピアノもこのメンバーには欠かせない。フランス的な香りを最も出しているのはピアノですから。

しかし、ヒンデミットとプーランクは極上の極みでした。何といってもプーランク。今年の6月に京響メンバーによる秀演を聴いているんだが、完成された本番フランスの演奏は異次元の世界でした。何もかもが完璧なんで。大好きな曲なだけに鳥肌が治まらなかった。

スーパープレイの連続は本編だけで飽きたらず、アンコール3曲を含む2時間45分に及んだ。

 マルティヌー/六重奏曲より第5楽章 フィナーレ
 イベール/3つの小品より
 デュイレ/六重奏曲より“ガヴォット”

サービス精神旺盛なだけでなく、どんだけタフなんだろうか・・・。おまけに、元気にサイン会まで開催され、吐きそうなほど満腹になった演奏会でした。

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