【短評】 2ヶ月ぶりのオーケストラ。
自分自身、やや音感が鈍っていたが、大フィル弦楽陣の奮闘にすぐに感を取り戻した。弦楽セレナードでは、ゆったりとして、振幅を大きく取った演奏。しかしながら、大フィルががんばりすぎたためか、ヴァイオリンのE線の響きが耳につくこともあったが、チェロを中心に厚みのある演奏で好感が持てた。
悲愴もゆったりとしたテンポを基調としていたが、至る所でルバートがあり、輪郭がはっきりしないこともあった。第3楽章もスローテンポのため臨場感が薄れていた。それでも、弦の優秀な響きと、珍しく好調な金管とのハーモニーに優れた演奏であった。 |