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2007年2月24日 兵庫芸術文化センター管弦楽団
室内楽シリーズ8(兵庫県立芸術文化センター 小ホール)

演奏曲目および評価

R.シュトラウス 13の吹奏楽器のためのセレナード 変ホ長調
ドヴォルザーク  セレナード ニ短調
ベートーヴェン  交響曲第7番(木管九重奏版)



演奏者(指揮者・ソリスト)

指揮: ミラン・トルコヴィッチ

感想・短評

いつも客演奏者が多いとブツブツ言っているが、今日の演奏会は純粋なPACオケによる演奏。それも木管奏者を中心とした室内楽コンサートなのだ。会場は小ホール。大ホールと比較して、音響は良い感じ。舞台後ろのP席は舞台から急傾斜のために若干見えにくい。そのほかの席は視界としてはどこも良好だ。

さて、今日の指揮者はファゴットの名手トルコヴィッチ。残念ながら演奏はせずに指揮だけという情報が当日あった。先週のPACオケ定演でトルコヴィッチの奏でるファゴットをかすかに聞いたので良しとしよう。1曲目のR.シュトラウスの小品は非常に優しく漂うような演奏で、この曲に忠実だったと思う。

ドヴォルザークのセレナードは充実した響きが堪能できた秀演。中でもオーボエの藤井さんが大活躍。終始目立っていました。第3楽章のオーボエとクラリネットとの掛け合いはどちらの奏者も抜群に上手く一番の聴き所だった。クラリネットのオームさんも非常に上手く、好きな音色の奏者だったのでずっと注目して聴いていた。4月にリサイタルがあるのでそちらも見逃せない。ところで、トルコヴィッチの指揮は明確で丁寧そのもの。テンポ設定も素直で室内楽向きな指揮ぶりには好印象でした。

最後は何とベートーヴェンのシンフォニー。昔はこのような小編成の編曲で曲のPR活動をしていたという。別に奇抜な編曲というわけではないようだ。さて、曲の内容は、9人でも十分すぎるくらい良く伝わってきました。ただし、いかんせん打楽器パートがないために曲のメリハリに乏しい。あと、木管九重奏といいながらもフルートが入っていなかった。これも欲しいところだった。編曲自体に何かと不満はあったのだが、演奏自体はとても立派で文句の付けようはなかった。特にここでもオーボエとクラリネットの活躍が大きかった。大シンフォニーを室内楽で・・・面白い演奏でした。

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