情熱的な曲のオンパレードとなる今日の公演。曲目とは少しスタイルが合わないと思われるチョボタリョーワのヴァイオリンが今日のメインだ。その予想通り(?)赤いドレスではなく、ウエディングドレスのような真っ白な衣装を身にまとい登場。ヴァイオリンソリストにしては珍しい格好かも。思わず「声楽かよ」と心で叫んでしまいました(笑)。
そのチョボタリョーワの演奏は以前聴いた時と同じイメージで、線が細く物足らないながらも正確・丁寧な演奏で好印象だった。特に後半での出演曲が良かったように思う。「タイスの瞑想」「カルメン幻想曲」という全く性格の異なる曲を並べているのが面白い。双方の違いを上手く表現できていたのではないでしょうか? ボリューム的には不満も多かったですが(汗)。
指揮者のケン・シェはまだ20代の青年なのだが、指揮ぶりはなかなか堂々として非常に明確だった。1曲目の「スペイン」はPACオケの若さと相まってキラメキのある明るい演奏でした。ちょっとアメリカナイズされた演奏に感じましたが。しかし、指揮者の影響か?オケの影響か? どの曲も表面的な美しさだけで特長がなく、あまり印象に残る演奏というわけではなかった。特に一番期待していた「道化師の朝の歌」は、踊るようなラヴェルらしさがほとんどなく、後半の「スペイン奇想曲」も打楽器が目立ちすぎでメロディが不明瞭なものだった。うーん、一番最初の「スペイン」が一番良い演奏だったかも。。。
アンコールは2曲で、チョボタリョーワのソロで1曲、オケの曲が1曲というサービスだった。
パガニーニ/24の奇想曲より第1番(アナスタシアのみ)
ヒメネス/「ルイス・アロンソの結婚式」より間奏曲(オケのみ)
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