PACの定期も60回を迎えた。しかし相変わらず会場が満席状態なのは驚くばかりだ。節目にふさわしく?規模の大きな人気曲がプログラミングされた。「これ1曲だけ?」と思ってしますが、今日のプログラムでは、曲の前に朗読のコーナーが設けられていた。これが当たりだった!カルミナ・ブラーナは宗教曲ではなく、世俗的な歌で構成されているのだが、対訳を見てもあまりピンとこない場合が多い。それを補って余りある演出がこの「朗読」だったのだ。演じるのは舞台俳優の横田さん。初っ端から歌舞伎張りの勢いのある発声で幕を開けた。さすがは舞台俳優、観客をのめり込ませる話術が次々と繰り出される。これほどまでに内容を理解できたことは過去にはなかった。いいね、朗読。声楽曲をする場合はこういう企画を合わせるのも良いかもしれない。
さて、圧倒的な朗読の後なので、演奏もそれを上回る驚きが必要となってくるのだが、今日の佐渡さんは冴えてました。オケの方も今日は世界の名だたるオケから助っ人が参加していたために要所要所がしっかりとハマっていた。いやー、面白い曲だけに本当に面白く聞かせてもらった感じです。白鳥役のテノールも演技付きで面白かったし、スケールの大きな演奏には気持ちよかったです。
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