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2013年10月12日 兵庫芸術文化センター管弦楽団
第64回定期演奏会(兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール)

演奏曲目および評価

ベルク/ヴァイオリン協奏曲
マーラー/交響曲第6番 イ短調「悲劇的」

演奏者(指揮者・ソリスト)

ヴァイオリン:ルノー・カプソン
管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団
指揮:クリスティアン・アルミンク

感想・短評

ハンマー見たさに来ました(笑)。マーラーの交響曲では意外にも演奏機会の多い「6番」。PACでもこの曲を聴くのは2回目だ。通算だと何回聴いてるんだろう?6回目かな?今回のプログラムはマーラーだけではないので結構お得な演奏会だ。それも話題のカプソンときたら期待も上がります。新日フィル以外で聴くあるミンクの指揮という楽しみもあり、何かと注目のプログラムではないでしょうか?

前半はベルクのヴァイオリン協奏曲。午前中は大阪城の櫓の一般公開に行っていて、半日歩き疲れていたという事情もあり朦朧としてました。まぁ、ベルクを正常な時に聴いても眠くなるので仕方ないか。。。オーケストラの演奏はあまり若々しさがないというか、近代の曲の割にキレも良くなく、聴いても見ても面白いという感じはしなかった。一方で、カプソンのヴァイオリンは異彩を放ってました。やっぱりウマイですね。テクニックの完璧さに加えて、歌い方が実に美しい。半分寝ながらカプソンしか見ていなかったと思います(笑)。

アンコールは、グルック/歌劇≪オルフェオとエウリディーチェ≫より「精霊の踊り」。美しい演奏でしたが、拍手が早すぎ!

後半はメインのマーラー。冒頭から力強く推進させるアルミンク。楽器のバランスも良くて満足感のある始まりだった。とても心地の良いテンポでサクサク進むのは評価の分かれるところか。アルミンクは余計な表情付けは一切行わない。いわば「オーソドックスに徹する」という演奏スタイルだった。だからこそ各楽器の音色をそれぞれ楽しむことができた。一番驚いたのはヴァイオリンの音色だ。よく聴いていたウィーン・フィルの演奏に似ていたからだ。確かに、今回の編成ではコンマスに元ウィーン・フィルのコンマスだったヒンクが座っていた。それだけでこれほど変わるのか?ウィーンの香りを時折感じながら気持ちよく聴ける演奏だった。惜しむらくは、第4楽章での目玉、ハンマーでしょうか。巨大な巣箱のような箱がオーケストラ左後方に鎮座しており、ドンキーコングでマリオが握っていたような巨大なハンマーが据えられていた。その音色が見た目倒しで、非常に弱々しかった。「バン」とか「ドカン」というのではなく、「ボフッ」というような音で緊迫感が感じられない。おまけに1発目はフライングだった。佐渡さんの時のような3発目は叩かない通常の演奏。終始通常な演奏スタイルで突き通してました。

マーラーでも拍手が早すぎです。指揮棒が見えないのかねぇ。このホールに来ているお客は。

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