今日、西宮での吉田さんのクラリネットリサイタルに続いて、ダブルヘッダ2試合目。いずみシンフォニエッタは気になる存在だったものの一度も行ったことがなかった。チケットが安く手に入ったというのもあるが、意欲的なプログラムに魅かれて聴きに行くことになった。
1曲目はシチェドリン。昨年の京響定期(行ってない)でも取り上げられていた曲だ。意外にマニアックではなく良く演奏される曲のようだ。フルオーケストラ演奏ではないことが幸いしてか、非常に鋭い響きで痛快だった。それぞれのパートの持ち味も生かしきれており、聴く方も忙しいが、複雑に絡み合う音色を楽しむことができた。惜しむらくはホールの構造か。いずみホールの1階席前方はフラットな上に、舞台が比較的高いので打楽器があまり見えなかった。
シュニトケは以前京響で聴いたこと(見たこと?)があるヘンテコリンな曲だ。前の時はあっけにとられていたのであんまり覚えてない。暗闇の中、弦楽器奏者が静かに奏でながら舞台に登場する。持ち場に椅子はない。やがて指揮者がドタバタ音を立てながら走って登場する。ここで照明が当てられ、上着の片方の袖だけに腕を通してふざけた姿で指揮をする飯森さんが浮かぶ。そういうキャラではない感じだけに違和感が。。。あとは弦楽器と指揮者とのいがみ合いが続くという演出でした。適当に弾いているように見えて、ちゃんと楽譜通りになっているというのも興味深かった。曲というよりパフォーマンスですね。
最後は京響のファゴット奏者である東口さんの独壇場。この「タパス」という曲は「殺人的」であるらしく、「演奏中にあごが外れたり、失神したりする恐れのある危険なコンチェルト。。。」とパンフレットには書かれていた。しかし、東口さんを見ていても余裕で吹いているようにしか見えない。それだけ実力が高いということか。曲は聴きやすくて面白いが、ファゴットがスゴイというので気になってあまり聴き込めなかったかな? 注目の曲だったらしく、吹奏楽をやっているような人が食い入るように見物をしていた。打楽器セクションも見もので、所狭しと並べられた楽器を忙しそうに演奏していたのが見ていて楽しいものだった。
初めてのいずみシンフォニエッタ。なかなか生き生きとしたアンサンブルで質が高い。またの機会に聴きに来ようかと思った。
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