近年注目されているソプラノ歌手、唐澤まゆこさん。”美人歌手”として売っている面も多いかと思うが、フランスで活躍している実力派のようだ。旬の人を見に行く絶好の機会だ。栗東芸術文化会館さきらは2度目。今回は小ホール(それもかなり小さい)なので、ホール見学という意味でも興味があった。
ホールは本当に小さい! 座席は約150席。なので、舞台(舞台はなかったが)までは数メートルしかないくらいの間近で聴くことができる。舞台袖などもなく、つい立を置いて、奥の入り口から入場してくるという簡素なものだった。
今回の公演で使うピアノは、CDの録音時にも使ったという「FAZIOLI F278」というピアノを持ち込んでの演奏。こだわりが感じられる(特定の音が何かおかしかったように思うが)。唐澤さんの歌はとてもさわやかで、ねちっこさや嫌味が全くなくとても素直。そのために、オペラアリアなどは向いていない感じがする。例えていうなら「歌のお姉さん」という感じの親しみやすさと気軽さがあった。今回の公演で取り入れられたのが日本の曲。日本語のやさしい響きとマッチしてとても素晴らしかった。本人も今後はいろいろ歌って行きたいといってましたし。
終演後にトークセッションが設けられたが、インタビュアーがホールの係員だったので、あまり話がかみ合ってなく、気まずい雰囲気になりかけた。しかし、そこは大阪出身の唐澤さん。途中から仕切ってました(笑)。美人で話もうまく、明るい人柄なので、ライヴにはもってこいかも知れませんね。
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