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2000年5月9日 京都市交響楽団
芸術祭典・京 オープニング記念コンサート(京都コンサートホール)

演奏曲目および評価

コープランド  市民のためのファンファーレ
広瀬 量平  朝のセレナーデ
プーランク  音楽物語「子象のババール」
プロコフィエフ  交響曲第7番「青春」




演奏者(指揮者・ソリスト)

語り: 幸田 弘子
指揮: 矢崎 彦太郎

感想・短評

今回のは招待演奏会。プログラムはかなりマニア受けしそうな内容。 オープニングを飾ったのはコープランド。金管と打楽器のみの曲で、ライトを落として金管にスポットを当てる演出。トランペットが少々不調ではあったが、気迫のこもった演奏。いつもの客層とは違うためか、拍手が異様に短かったのが心地悪かった。

2曲目は対照的に弦楽器のみの曲。現代感覚あふれる曲で、実に清々しく、颯爽としている。京響の女性的な弦の音色にぴったりハマっていた。時折日本的なメロディも顔を出し、映画音楽調で心地よく聴けた。今までにこれほど颯爽とした曲は聴いたことがないほどだ。各パートの掛け合いも素直で、現代日本を代表する名曲であると評したい。

3曲目は今日1番のメジャー曲ではあるが、実は聴いたことがなかった。絵本音楽のためか控えめな音で非常に心地よい。コントラファゴットを用いた「ババールの体操」や、オープンカーでのドライヴのシーンなどは最高に面白い。「ピーターと狼」ほどのストーリー性はなく、話が急展開しすぎるが、ほのぼのとした雰囲気は十分楽しめた。演奏の方は弦が少し弱すぎ説得性が弱かったのが心残り。

最後はプロコフィエフ。1番や5番以外の曲が取り上げられることが少ないので、演奏されるのは珍しい。曲はプロコフィエフらしく演歌調であり、まさに新古典派を感じさせる。しかし全体的に単調な曲。時折の盛り上がりも意味が上手く汲み取れない。京響の無難な演奏のために魅力が今ひとつ伝わってこなかったのは残念。しかし、第3楽章のチェロの高弦によるメロディにはうっとりしてしまい、思わず寝てしまった(笑)。

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