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2002年10月6日 京都市交響楽団
かんでんクラシック イン 京都(京都コンサートホール)

演奏曲目および評価

チャイコフスキー  「眠りの森の美女」組曲より「序奏とリラの精」
ドヴォルザーク  チェロ協奏曲
チャイコフスキー   交響曲第4番



演奏者(指揮者・ソリスト)

チェロ: 上森 祥平
指揮: 西本 智美

感想・短評

う〜ん。先日の京響の快演が嘘のようにパッとしない演奏会だった。今日の指揮者は最近話題になっている女性指揮者の西本さん。一度聞いてみたいと思っていた。

さっそうと入場する西本さん。なかなかキリリとした表情で実に怖い! 指揮ぶりはキビキビとしてなかなかシャープだった。オープニングの「眠りの森の美女」はそんな彼女にはうってつけの曲だったのではないだろうか?

2曲目は今日がコンチェルトデビューとなる上森氏によるドヴォルザーク。非常に好きな曲なのだが、今日の演奏は不満が多く残った。まず、オケはバランスに欠け、各パートの連携がうまくいっていない。いつもと異なる場所で聞いたのもあるのだろうが、京響らしくなく分断されたフレーズとして聞こえていた。さらに、ソリストに気を使って、とても抑え目になっており、ボリューム不足感が否めなかった。ソリストの方は最初こそはミスも多く不安定だったが、曲が進むにつれて徐々に調子が上昇。第3楽章では十分に乗り切っていたように思う。だが、私の好きな演奏ではなかった。もっと新人らしいはつらつとした演奏を期待していた。しかし、無理に(?)表情付けを行おうとするかのような演奏が気に入らなかった。チェロは年の功が大きくものを言う楽器だと思うので、今のうちは若さを前面に出して欲しいと思った。

最後はもう一度チャイコフスキー。ようやく京響らしい演奏が出てきたものの、西本さんのスマートな指揮が逆効果となり、何か窮屈な感じに思った。炸裂するチャイコフスキーを楽しみにしていただけに、うまくまとめようとする演奏にはちょっと違和感を感じざるを得なかった。フィナーレの部分などはあっさり終わってしまったという感じで、もの足らなかった。

アンコールでは、ハチャトゥリアン「仮面舞踏会」よりワルツが演奏された。こういった曲は西本さんにはよく合うのかもしれない。とても心地よく聴くことができた。今日の演奏が少しもの足らなかったのは、オケのメンバーがいつもとは違っていたことも少しは原因だったのかもしれない。ティンパニは珍しく替わっていたし。。。しかし、西本さんもどうなんだろう?

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