関西を中心としたクラシックコンサート報告サイト「大音楽惑星」
Home Concert Report コンサートのススメ CD Review リンク集 kotarinette
 大音楽惑星 ホーム > コンサート報告 > 2004年 > 第8回京都の秋音楽祭・開会記念コンサート
クラシック・コンサート報告 コンサート報告
■年度別

■コンサートランキング
MANAITA.com
コンサート名・公演名

2004年9月26日 京都市交響楽団
第8回京都の秋音楽祭・開会記念コンサート(京都コンサートホール)

演奏曲目および評価

ベートーヴェン  交響曲第6番「田園」
チャイコフスキー  バレエ組曲「くるみ割り人形」から
          (狂言とオーケストラの競演)


演奏者(指揮者・ソリスト)

狂言: 茂山 千三郎、茂山 逸平
指揮: 大友 直人

感想・短評

意外にも今年初めての京響。今年の京響はこの1回だけになりそうだ。久々の京都の秋音楽祭開会記念コンサート。これは全て招待客だけの公演なので、そう簡単にはチケットが手に入らない。そのため、今回は2回目なのだ。曲目はごくありふれたものだが、目玉は何と言っても茂山一派による狂言仕立ての「くるみ割り人形」だ。

冒頭の京都市副市長によるあいさつに続き、ベートーヴェンの「田園」が演奏された。いつものことながら、弦楽器のか弱さが気にかかる。大友氏のスマートな指揮に相まって、非常に線の細い「京都式」のベートーヴェンが繰り広げられた。特に聴かせどころも少なく淡々と進んでしまったので、記憶が遠のきかけた。そして拍手によって我に返った。。。むー、もっと特徴が欲しかったな。

その反面、後半のプログラムは充実したものになった。京都コンサートホールにこんなものがあったのか?と思ってしまうような、赤・緑・青の3色の照明が使われ、簡易的ながらも幻想的な雰囲気を出そうとしていた。オーケストラ演奏がごく平凡なものだったことは置いておいて、見どころは茂山氏2人による愉快な狂言だ。チャイコフスキーと狂言。何とも不釣り合い・・・と思いきや、そこはちゃんと“突拍子もないストーリー”が考えられていた。こんなに楽しいのであればぜひ狂言を見に行きたい、そう思った公演だった。ちなみに今回のストーリーはこんなもの。

【あらすじ】 時は、西暦300X年。「自然」が破壊され、殺伐とした世界。ベートーヴェンの「田園」を聴き、「自然とは奥深い味がある。」と説明した博士に、助手はその「『自然』を食べたい」と言い出す。しかし、どこを探しても「自然」が見当たらない助手は、「自然」を食べたことがあると言った博士に、自然を食べさせてくれとせがむ。実は「自然」が何か分からない博士は、困った揚げ句、たまたま手に持っていた「こんぺい糖」を「自然をサプリメントにしたものだ」と嘘をつく。助手は、疑心暗鬼ながらもこんぺい糖を食べると、そこには本当の自然が広がって見えた。これは夢物語か現実か・・・

2004年コンサートカレンダーにもどる

Copyright