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2005年6月19日 京都市交響楽団
第477回定期演奏会(京都コンサートホール)

演奏曲目および評価

芥川也寸志  交響管絃楽のための音楽
チャイコフスキー  幻想序曲「ロメオとジュリエット」
モーツァルト  交響曲第38番「プラハ」*
レスピーギ  交響詩「ローマの松」(京響&プラハ響 合同演奏)




演奏者(指揮者・ソリスト)

管弦楽:プラハ交響楽団*
管弦楽:京都市交響楽団
指揮: トマーシュ・ハヌス*
指揮: 大友 直人

感想・短評

京響創立50周年記念、京都コンサートホール開館10周年記念、京都・プラハ姉妹都市提携10周年という記念だらけの演奏会。特別ゲストとして、プラハ交響楽団との合同演奏が行われるというのが今回の呼び物だ。

前半は京響による演奏が2つ。まずは、芥川氏の曲。プログラムを見ていて初めて知ったが、芥川龍之介の息子だったのね。ちょっとビックリ。曲の第2部は近代日本人作曲家らしく、とても元気でイケイケなところが結構爽快だった。ストラヴィンスキーやハチャトゥリアンなどのロシア音楽の影響が垣間見られたのが面白かった。京響はこういう曲で実力をフルに発揮するんだよね。メリハリがあり良い演奏でした。続いて「ロメオとジュリエット」。大友さんのことだから優雅にさらっとするのかと思ったら、劇性をふんだんに盛り込んだ、とても濃い〜演奏だった。京響の調子も良いためか、実にスケールが大きく、ズシッとくる演奏に感動しました。この曲の見本のような演奏です。

後半1曲目はプラハ交響楽団による演奏。曲もズバリ「プラハ」。京響とは明らかに音色が異なるが、個人的には京響のほうが好きかな・・・ヴァイオリンは格調の高さを感じさせるものの、なにぶん線が細い。他のパートはあまりこれという特徴はない。ハヌス氏の指揮はモーツァルトの曲らしく?ハイスピードで急ごうとするあまり、木管などはフライング気味で、オケのギクシャク感が目立った。もう少しゆったりと聴かせてくれると違う印象を持ったかも知れない。

後半のメインは京響&プラハ響による合同で「ローマの松」。京響でレスピーギを聴くのは3度目になるが、今日の演奏は1999年の定演での演奏を越えるほどのスケール感で会場を圧倒したんじゃないだろうか? 冒頭の煌めきは健在。今回も第3曲「ジャニコロの松」でのクラリネットのソロは聴きモノだった。残念ながらレーニはいないが、小谷口さんの実力の高さは並のものではない。京響のクラリネットからは目を離せない! あと、結構気になる小鳥のさえずりは録音によるものと、水笛の併用だった(たぶん)。最後の「アッピア街道の松」はホール後方に金管の別動隊を設けるなどステレオ効果も狙っていた。大管弦楽にオルガンも入るこの曲。圧倒されずにはいられないですよね。。。大友さんの堂々たる指揮も見事でした。

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