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2008年12月7日 京都市交響楽団
第519回定期演奏会(京都コンサートホール)

演奏曲目および評価

プロコフィエフ/バレエ音楽「ロメオとジュリエット」op.64から抜粋
ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
ファリャ/バレエ組曲「三角帽子」第2部



演奏者(指揮者・ソリスト)

管弦楽:京都市交響楽団
指揮:エルネスト・マルティネス・イスキエルド

感想・短評

プロコフィエフは人気ないのかなぁ? 先日のロンドン交響楽団に続き、このところ比較的入りが良かった京響でさえも、休日なのに7割程度の埋まり具合いだった。考えすぎかな? 師走だしね。そんな不安はさておき、今回のプログラムは結構楽しみにしていた。直前までは・・・その理由とは?

さて、いつもはあまり思わないが、今日は弦楽器のキメの粗さが妙に気になってしまった。このところ一流オケを立て続けに聴いたからだろうか?・・・。「決闘」「ロメオはマーキュシオの死の報復を誓う」などの速いパッセージの部分は分解能がいま一つに感じた。「大公の宣言」「騎士たちの踊り」はなかなか心地よく聴けました。「第2幕の終曲」だったかな?クラリネットが物憂いに耽った表情を出していたのに、フルート、チューバが目立ちすぎていたのが残念だった(P席が悪いという声もあるが)。どっちにしても、もう少し暗めのトーンも欲しかった。しかし、「ジュリエットの葬式」は広がりがあり素晴らしい演奏だった。特にホルンとパーカッションには感心してしまった。やっぱ京響はやるね。いい演奏だったけど、1ヵ月くらい先に聴きたかったかな・・・

後半の「火の鳥」は少しコンパクトな印象。クライマックスの「カスチェイ王の魔の踊り」は上品な感じだったので、明かるくて恐怖感がなかったのは物足らなかった。しかし「子守歌」「終曲」は満足でした。オーボエとクラリネットのからみ(ん?と思う部分はあったが・・・)は特に京響ならでは。

最後の「三角帽子」はあまりにも久々なので内容を覚えてなかった。。。第1曲「近所の人たち」の最後のクラリネットや、第2曲「粉屋の踊り」のティンパニは強く印象に残った。良い音出してましたねぇ。最後の第3曲「終幕の踊り」はちょっと混乱気味で、かなり不鮮明に感じたのは残念なところ。ホールの残響も影響しているんだろうけど。しかし、このプログラム。絶対に逆の方がよかったと思う(ファリャ→火の鳥→ロメオとジュリエット)。

なんだかんだいいながら、全体的にはバランスよくまとまった良い演奏だったと思います。いつもだったら満足して帰るところだけど、直前に聴いたロンドン交響楽団の爆演に大きなショックを受けてしまったために、平常心で聴くことができなかった。特に「三角帽子」の最後のような複雑部分を聴くと、先日のロンドン響がいかにスーパー演奏だったかが良く分かる。比べること自体が野暮な話なのは分かっているが、それだけ世界レベルと肩を並べられるオケだと思っているので敢えて書いてみました(スミマセン)。

ところで、今日の指揮者のイスキエルドさんは左ききとのことだけど、言われなければ気付かなかった・・・。それよりも背丈も風貌も広上さんに似ていた方が印象深い(笑)。

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