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2010年10月21日 京都市交響楽団
京都コンサートホール15周年記念コンサート(京都コンサートホール)

演奏曲目および評価

ベートーヴェン/付随音楽「シュテファン王」序曲
ベートーヴェン/交響曲第8番 ヘ長調
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調



演奏者(指揮者・ソリスト)

ヴァイオリン:五嶋みどり
管弦楽:京都市交響楽団
指揮:外山雄三

感想・短評

すごい。完売とは聞いていたが、満員御礼だ。昨日のイスラエル・フィルでさえ空席が目立ったのに。五嶋みどりの人気の高さがうかがえるが、値段をアップさせても集客できる京響もすごいのかもしれない。

さて、そんな観客の入りとは裏腹に、演奏の方は実に単調で退屈なものだった。前半はオーケストラのみの曲。昨日のメータも面白味に欠けたが、今日の外山さんは一層輪をかけて面白くなかった。交響曲第8番は好きな曲だが、その曲でさえちょっと苦痛に感じた。全体的にテンポがゆったりとしているだけでなく、曲の流れに安定感がなくギクシャクしていた。さすがの京響も技術だけではカバーは無理か。曲の冒頭、予想外にフワリと始まった点は、鮮烈な古楽演奏が流行の現在にしてみれば逆に新しく感じて面白かったことが収穫か。序曲は荘厳な響きでまずまずでした。

後半はみなさんお待ちかねの五嶋さんの登場。白の地味目な衣装だった。オケの演奏も相変わらず地味で淡白なものだったので、眠さ爆発となった(汗)。五嶋さんのヴァイオリンは言うまでもなく繊細で、微妙な表現を見事なまでに演じ切る。あまりにも繊細な微弱音なので、オケの伴奏は抑制されるためにやりにくそうだ。第2楽章は素晴らしく美しい楽章なのだが、特徴のない外山さんの指揮に意識が遠退いた。第3楽章の五嶋さんの圧巻のカデンツァで一気に目が覚めた感じだ(遅い!)。

恒例の終演後のMeet&Greetのためか?アンコールもなくあっさりと照明が明転して終わった。記念コンサートという割りには特に儀式的なものはなく、いつもの演奏会の雰囲気だったのはもの足らなかったかな?演奏も京響らしさを感じるまでもなく終わっちゃったし。うーん、予想外に満足度が少ない公演でした。

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