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2011年5月21日 京都市交響楽団
第546回定期演奏会(京都コンサートホール 大ホール)

演奏曲目および評価

尾高惇忠/オーケストラのための「肖像」
グラズノフ/ヴァイオリン協奏曲 イ短調 op.82
ラフマニノフ/交響曲第2番 ホ短調 op.27



演奏者(指揮者・ソリスト)

ヴァイオリン:ゲザ・ホッス=レゴツキ
管弦楽:京都市交響楽団
指揮:広上淳一

感想・短評

5月まっただ中。葵祭の翌週となり京都も活気を帯びてくる季節だ。そんな京都コンサートホールも活気が帯びてきたのか、ほとんど席は埋まっていたくらいだ。京響の快進撃を持ってすればこのくらいは当然ともいえるのだが。

最初の尾高さんの曲は大して期待していなかっただけに、思わぬ爆演に驚いた。何より京響の巧さに依るところが多いのだが、脅威、恐怖、不安、をここまで掻き立てられる曲はそんなにないと思う。背筋がゾクゾクとしました。こういう曲をさせると京響はうまい!

グラズノフはいい曲だと思うが、あんまり好みではない。けっこう眠くて朦朧としてました。ソリストは華麗な経歴の持ち主だが、神経質過ぎな感じがした。クリアな音色というよりはノイズ混じりだったので好きではなかったかな?ただ、アンコールは爆裂的すぎて思わず笑ってしまうくらいでした。あんなに速いスピードの演奏は初めて聴きましたわ。本人編曲のやりたい放題でした。

 パガニーニ(ゲザ編曲)/カプリースによる即興演奏

さて、メインは日本人の大好きなラフマニノフ。もちろん私も大好きです。第3楽章のクラリネットソロには誰もが心奪われる名曲中の名曲だ。今日の演奏会はFM収録が行われていたからか、京響の演奏はいつも以上に力が入っていたように思う。特に低弦の力強さは並々ならぬものがあった。そのせいか、いつもの繊細な表情は抑えられ、輪郭の幾分ぼやけた響きになっていたと思う。ラフマニだからその方がいいのかもしれないが・・・。それでも、ずいぶん雄弁な演奏で楽しませてもらいました。注目の第3楽章のクラリネットソロには会場全体が1点に集中したと言っても過言ではないでしょう。ただ、オケがしっかり鳴らしすぎで、クラリネットが埋もれがちだったのがちょっと残念なところ。全体的に強弱の差が少なかったんですよね。そんな感想はどこ吹く風で、会場はブラボーの嵐でした。ホント、立派な演奏でした。

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